Grants:Programs/Wikimedia Community Fund/General Support Fund/edit Tango 2024/Final Report
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Part 1: Understanding your work
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1実施状況
本プロジェクト予算を一部運用し、この1年間に取り組んだウィキメディア関連プロジェクトは、35件62回である。 詳細は[1]を参照のこと。
- 主催企画:10件26回(内訳:展示会4件7日、編集相談会2件15日、エディタソン4件4日)
- 協力企画:25件36回(講習会3件、エディタソン21件32日、資料提供のみ1件)
協力企画には、
(1)user: 漱石の猫が講師として招聘されたエディタソンや講習
(2) エディタソン講師のウィキペディアンや主催者から他寄稿の補佐役として参加要求を受けたエディタソン
(3) 前述のエディタソンの旅 参加過程上で協力が可能であったエディタソン
(4)講師であるウィキペディアンから我々が作成している編集ガイダンス資料の提供を要求されたエデディタソン
があり、協力企画36回のうち、(1)と(2)の一部にあたる計17回は企画主催者(他団体)からuser:漱石の猫に対して旅費または謝金の支払いがあった・ある予定のため、本プロジェクトによる支出は、本プロジェクト資金で一括製作したガイダンス資料をエディタソン参加者や希望者に提供したり、立項項目の準備やブラッシュアップのための作業(現地確認・写真撮影・調査等)のための旅費の補填に限定されている。各企画の主催者など他の団体から旅費または謝金として金銭的援助を受けた場合、必要な旅費を大きく下回るに限り、不足分を本プロジェクト費で補填した。
№9の編集勉強会と№10エディター見本市は、それぞれ当初は12回(毎月1回)の予定だったが、優先順位の高い№14への協力数が当初の数倍に増えたことから、スケジュール調整がつかない月が多くなり、計11回の開催に留まった。
№12英語版差分への記事投稿は、図書館総合展への出展で得られた知識の共有を中心に3記事を執筆した。
Diffへ日本語版の取り組み紹介(コミュニティへの知識の共有)は、本プロジェクトに関して2025年6月までに25記事をアップした。共有すべき内容はまだ10件ほど残っているが、現在も秋以降まで毎月エディタソン開催の予定が詰まっており、なかなか執筆時間をとれていない。引き続き、余暇を使って取り組む予定である。
各単発のエディタソンの報告は、これらDiffのレポート[2]を報告書代わりとし、ここでは特に№3, 4, 7の図書館総合展フォーラム2024への「ウィキペディア展覧会」について総括する。
2 図書館総合展
2-1企画概要
(1) 開催時期
・フォーラムinパシフィコ横浜(神奈川県横浜市) 11/5-7 *詳細は後述
・地域出展フォーラム(福岡県行橋市) 9/20編集相談とウィキメディア運動を紹介する5分間のプレゼンテーション、9/21-22ウィキペディア編集方法の展示紹介
・オンライン編集相談会(4日間) 7/3、7/5、11/12、11/19
(2) パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)3日間の出展形態
企業枠A出展2枠(16㎡)、ポスターセッション1枠、フォーラム出展1枠、地域フォーラム出展2か所、オンライン出展2期
(3) 関係ユーザーおよび連携団体、連携企画
A. 登壇者、スタッフ
参加者や協力者はウィキペディア日本語版のプロジェクトページと、X、Facebookのコミュニティで募集し、スタッフ・ミーティングはFacebookのプライベートグループで全情報を共有した。実施後のふりかえりは、このFacebookのページとZoomで行った。 主な協力ユーザーは、モフミ、Ringo935、Asturio Cantabrio、Gyasuk0、Wadaakuramon、Miya.m、円周率3パーセント&松乃翠(名古屋Wikipedia編集部)、Mayonaka no Osanpo&Latenscurtis(Wikipediaブンガク実行委員会)の10名である。
B. 協力団体、関係コミュニティ
・展示資料を準備するため、大宅壮一文庫、京都府立図書館、一般社団法人学びの文庫ほか3団体から資料を提供いただいた。
・ウィキペディアンの商品販売では、隣接ブースの出展者「本のとまり木」に協力いただいた。
・プロジェクト広報はWikipedia日本語版のプロジェクトページ、ウィキメディア財団ブログDiff、Facebook、Xを利用したほか、①図書館総合展マールマガジン(登録者約2万人)での配信、②会場内ブース・スランプラリー、③図書館総合展運営委員会事務局配布のノベルティへのウィキメディア擬人化キャラクターの採用、④アンケート募集で他の出展者である「輝望閃詩ダクシオン [3] 」にも協力いただいた。
・ ブースのイメージ・キャラクターとして、2000年代にUser:Kasugaによって製作されたウィキメディアの各コンテンツの擬人化キャラクター[4]を多用し、User:Kasugaにも確認のうえでそのウィキメディア外の活動も紹介した。一般社会の多様な人々がウィキメディア運動に関わっており、それは特別なことではない(あなたにも可能である)というメッセージを発信する意図があった。
・当プロジェクト内で、ウィキペディアブンガク実行委員会、ウィキペディア名古屋編集部、ウィキメディア日本語版ユーザーグループの取り組みを紹介する展示を行った。
・パシフィコ横浜での11月3日間の出展期間には、ウィキメディア・オンライン上で「ウィキメディア・アジア月間」開催中で、ウィキペディア日本語版ユーザーグループが関連して「韓国特集」を開催しており、ブースにおいてはこれらその他プロジェクトの紹介も行い、編集相談会のテーマとして韓国に関係する項目のブラッシュアップを重点的に行った。
(4)活動内容
・ウィキメディアやエディタソンに関する相談
・ウィキペディア編集体験・ウィキペディアについて抜粋した書籍・資料の展示紹介
・ウィキペディアストア公式グッズ紹介
・ウィキペディアンの商品販売
・ウィキぺたんとの撮影スポット
・ウィキメディア姉妹プロジェクト紹介&知ってる度クイズ
・ウィキペディア認知度アンケート・ウィキメディア運動を紹介するフォーラム(ユーザー:和田倉門への発表枠の提供)
(5) 図書館総合展に関わる助成金支出額 2,119,870円
(6) 図書館総合展出展における成果
・ ウィキメディアやイベントに関する資料を手渡しした数 – 980人以上(1,000部印刷した残り部数から算出)
・ ウィキペディアに関する認知度アンケート回答者数 – 245人(2023年は350件。前年度回答者には回答してもらっていないため、新規回答者のみの数である。2025年7月28日時点での総回答者数は613人。)
・公式サイトで紹介したウィキペディア編集マニュアルのダウンロード数 – (2024年10~12月のみで)327件 [5]
・編集相談ブロック – 4~6名のスタッフが延べ24時間(3日間)中20時間くらいフル対応する必要があった(事後の報告では、1人あたり数十件と回答されているので、150~250件と推定される)。多忙のあまり正確な対応人数は計数できなかった。
(7)費用対効果の考察
これらの費用対効果を理解するには、比較対象が必要である。日本での同種のアウトリーチ活動と比較して検証した結果は、以下の通りである。
まず、通常ウィキペディアタウンなどのエディタソンでアプローチできる人数は、1回あたり15~30人程度である。図書館総合展3日間における資料頒布(980部以上)や編集ガイダンスに替わるもの(DL327回以上)と同等のアウトリーチ成果を得ようと思うと、その他のアウトリーチ手法は数十倍の回数を達成する必要があり、そのためのウィキペディアンの旅費等経費の金額は、図書館総合展フォーラムin横浜に3日間複数名が参加するために必要な旅費・宿泊費の数十倍となる。
図書館総合展は、出展費用が高額であることが注目されやすいが、同等の効果を全国各地のエディタソンで得ようとした場合にかかる費用の総額と比較すると、コストパフォーマンスが良いと考えられる。
その他、数値に現れない利点
・ エディタソンのように、元々ウィキメディアやその周辺のオープンデータ等に関心があるわけではない、インターネット百科事典などうさんくいと思っているが、しかし、その職業本来はウィキメディアにもっと貢献できるはずの図書館や教育関係者にアプローチできることは、大きな期待である。
・過去にWikipedia編集をしたことがあるが一時的な理由で続けられなくなった人が相談に来るなど、コミュニティに相談する方法を知らない人々が疑問や思い込みを解消し、健全に編集活動に取り組むガイダンスが可能なことは、アクティブな新規参入者を獲得するために必要なアフターケアの貴重な場となっている([6])。
(8) 参加者の反応
3日間の横浜開催では、初日と2日目の午前に特に真剣にウィキメディアに関する相談相手を必要としていた人々が来訪した。「自分の作成した項目がいつのまにか消えてしまったが、理由がわからない」「書きたい項目があって資料は集めているが、どう書いたらいいのかわからない」「自分のブログが不本意な形で出典に利用されているのを止めさせたい」「イベントで写真のアップロードを実演されたが、自分でやろうとするとうまくできない」「書いた記事にアラートが出て(「ウィキペディアは名簿ではありません」のタグ)どうしたらいいのかわからない」「出典不足のタグはどれだけ出典を付けたら消えるのか?」「一度イベントで編集したことがあるが、アカウント名を忘れてしまって編集できない」といった、なんらかの理由により編集活動が停滞してしまっているものの意欲のある初心者の相談が多く、それらひとつひとつのケースにブーススタッフが1対1で原因を追求し、アドバイスや編集フォローを丁寧に行い、おおむね満足してもらえたと思う。改名提案などその場では解決できない相談も、後日適切に実行されたのを確認している。
自治体や大学関係者からは、ウィキペディアの功罪について特に多くの関心が寄せられ、編集活動やウィキメディアの活用に慎重な意見も聞かれた一方、まるごと鵜呑みにするわけではないが、仕事に役立っているという声も多く聞かれた。
今回のプロジェクトでは、ウィキペディアストアから公式グッズを多数取り寄せ、スタッフのユニフォームとしたほか、時価での販売も行った。多言語でWikipediaと書かれていたり、editと書かれたTシャツの人気が高く、複数枚購入した新規ユーザーが家族で大阪・関西万博に旅行する際に着用し、各国のパビリオンスタッフに声をかけてもらったり、図書館関係の研修会で着用して司会を務め、話題を集めたという報告も聞いている。また、他地方で開催した編集相談会に、これを着用して参加しにきてくれたユーザーもいた。
物販を行ったことで、ウィキメディアに関心が薄かった来場者にも足を止めてもらうきっかけとなり、3日間で約1,000名の方に資料を手渡しし、ウィキペディアについて紹介する機会とすることができた。なかでも印象深かったのは、介助者に伴われた視覚障害のある青年が2度ブースに立ち寄り、ジミー・ウェールズの言葉が刻まれた「Vision Statement」手帳[7]を何度も指先で読み、購入していったことである。地域の文献の多くはまだデジタル化されていないが、そのような障害のある人々にも読むことができるデジタルの社会に様々な情報を開放していくこのプロジェクトに関わることについて、改めて使命感のようなものを感じる瞬間となった。
(9)図書館総合展出展のこれまでとこれから
この図書館総合展における取り組みは、2022年に図書館総合展側からウィキメディアのアウトリーチ活動に関わっていた6名のユーザーに提案されたもので、その提案を実現可能なプロジェクトとして具体化するにあたり主動したのがuser:漱石の猫だった。
以後3年間にわたり、このプロジェクトの中心的役割を務め、段階的に規模拡大して今回報告のプロジェクトに至ったが、その一方でuser:漱石の猫自身の本来の活動である京都府北部の地域活動に費やせる時間は相当に圧迫されることになり、もともと各自の地域活動の延長でウィキペディア編集を始めたedit Tangoの他のウィキペディアタウン・ユーザー達には、アウトリーチに協力する意義が見出しにくい活動ともなっていった。
また、2022年時点でウィキメディアのアウトリーチ活動や図書館総合展に積極的に携わりながら、総合展から勧誘がなかったウィキペディアンのなかには、SNSで不満を述べる者もおり、2022年9月~2024年にかけてXや5ちゃんねる掲示板や、オフラインの図書館関係者の集まる場等で、user:漱石の猫及び本プロジェクトで特に重要な活動を担った複数名のユーザーに対する誹謗中傷や、ウィキメディア財団や周辺の人々への讒言が散発的に複数回確認された。
これらの一部は警察の捜査対象となり、発信者情報開示請求が認められて沈静化できたケースもあるが、一連の騒動で精神的に大きなダメージを受けた協力ユーザーが自分の身を守るための法的手続きを完遂できず不利益を被ったケースもある。残念ながら、ウィキメディアのユニバーサル行動規範は、純粋に不特定多数の人々とフラットな関係を築きウィキメディア運動を拡げようとした無防備なユーザー達を、アウトリーチ活動に不満あるいは特権意識を持ち私利私欲を優先する一部のユーザー達の悪意から守ることはできなかった。
図書館総合展は、現時点でウィキメディアを評価していない日本社会の人々が、ウィキメディアについて関心を持ち、理解を深めるまでウィキペディアンと直接対話する機会を創出できる数少ない場であり、ウィキメディアのために活動することを目的に集まった人々を対象とする一般的なエディタソンよりも、はるかに広範囲の人々へのアウトリーチを可能としている。
その費用対効果を他のアウトリーチ活動に置き替えることはそもそも不可能で、今後も図書館総合展ではなんらかのウィキメディアのアウトリーチ活動が行われることが望ましいが、出展費用が高額であることへの経済的負担に加え、前述のようなユーザー間の不満も招きやすい影響力の大きな取り組みであることから、この規模の組織運営を個人が担うのは負担が大きいことが明らかとなった。
そのため、2025年はUser: Wadakuramonが迅速助成基金を得て小規模なアカデミックブース(2023年のウィキペディア展覧会の規模)での出展を計画し、User:漱石の猫はじめedit Tangoは地元・京丹後市の補助制度を運用し地域活動に関する同規模の出展の一部でウィキペディアタウン普及に特化したアウトリーチを行うことになるだろう。今後はこうした個々のユーザーによる主体的な取り組みが相互に連携し相乗効果を生み出すような形態で、継続的なアウトリーチ活動として定着していくことが、参加ユーザーにとって安全かつ望ましいと考えている。
2 その他の企画について
前述の図書館総合展フォーラム関連の企画のほか、以下の6企画17イベントについては、全額経費を支出し運用した。
「ウィキペディアにゃウンvol.7」/edit Tango編集勉強会・見本市(全11回)/「ウィキペディア展覧会inみすずフェスタ」(2回)/「ウィキペディアタウンin与謝野温江」/「ウィキペディアタウンin遊」/「ウィキペディアタウンin高橋地区」
User:漱石の猫が主催者ではないその他の協力企画には、エディタソンの成功率を高めるウィキペディア編集者や、遠方の新規主催者に企画実施前の研修として参加してもらうための旅費の援助と、初心者のためのガイダンス資料の提供がある。
(1)人材協力
16企画のエディタソン主催者から、企画内容について相談を受けたり、ファシリテーターの人材協力について相談があった場合に、企画規模に応じてその能力のあるウィキペディアン1名または2名が参加してファシリテーションやアカウント作成フォローなどを行い、その交通費・宿泊費を支出した。
「ウィキペディアタウン稲沢」「ウィキペディアタウン亀山vol.2」「ウィキペディア愛知登文会」の一部企画、「ウィキペディアARTS in AOAA」「ウィキペディアタウンin北杜」「ウィキペディアタウンin丹波篠山」「ウィキペディアタウンinひえづ第1回ワークショップ」「ウィキペディアinエルライブラリー」「ウィキペディアタウンin宇治」「ウィキペディア小酒井浮木」などが該当する。
(2)資料協力
関係した全企画+1件前述のほか、エディタソンや編集勉強会、ウィキメディアに関する大学講義を開催する主催者やウィキペディアンの相談に応じ、本プロジェクト基金で製作した編集マニュアルとウィキペディアタウンを紹介した冊子資料を提供した。また、他のウィキペディア講師の依頼により、他地域ウィキペディア勉強会に資料のみ郵送提供したケースが1件あった。
まとめ
本プロジェクトの対象企画には、「1.不特定多数のユーザーにアウトリーチの場を提供する図書館総合展への出展のとりまとめ」「2.edit Tango主催の京都府地域でのウィキペディアタウン開催」「3.全国各地の新規主催者、新規編集者のサポート」という大きく3種の性格の活動が含まれていた。
この1~3それぞれ単独のプロジェクトならば、ウィキペディア日本語版ユーザーの各プロジェクトに他例があるが、この3点にすべてまたがって活動している個人あるいはコミュニティは他例が無い。かつ、この3点のいずれかひとつの成果だけをみても、本プロジェクトにおける活動の規模や頻度は他例より高く、費用対効果は勝るとも劣らない水準にある。
2. Is there a plan to build on the key successes you had? If yes, please describe the plan and if no, please share the limitations to do so. For instance, did the activities lead to any new priorities, ideas for activities, or goals for the future? (required)
本プロジェクト全体(2024年7月~2025年6月)から、観測可能な成果と課題は次のとおりである。
(1)新規アカウント数 推定200人
本プロジェクトの参加者のうち、IPアドレスブロックにより自力で編集参加することができず、User:漱石の猫がアカウント作成者権限を行使して新規アカウントを作成し、提供した対象者は66人だった。初心者がつまずく壁と閉ざされた扉について:Wikipedia日本語版が抱える課題と未来への希望 – Diff のレポートにある通り、 最近の日本のウィキペディア編集活動の場では、およそ3人に1人がアカウント作成フォローを必要としている現状があるため、この割合をあてはめると、本プロジェクトにおいて獲得された新規ユーザーは約200人と推定される。
(2)新規のWikipedia項目数 75項目以上
本プロジェクトの中で立項された新規項目はWikipediaでは75記事以上(前後に関連して立項された項目もあり、正確な立項数は不明)だった。大きく内容が改善された加筆項目は35記事以上となった。
また、ウィキソースを1記事、新規立項した。
ウィキメディア・コモンズへの新しい項目追加数は、対象数が多くアカウント名を把握していない者もいるため計数できないが、把握できる範囲内でも2,000枚以上は確実である。あわせて、Wikidetaが作成されたケースも数件ある。
(3) 新規主催人数 12組(推定60人)以上
本プロジェクトで協力した他団体のうち、9団体が新規主催者であり、いずれも企画実施前にuser: 漱石の猫が講師を務めたエディタソンに参加するか、著作『ウィキペディアでまちおこし』を読んだことをきっかけにエディタソンを企画された。
相談を受けた件数はもっと多かったが、新規主催希望者のなかには自身で編集活動に参加する意欲に乏しく、ウィキペディアンに助成金を使ってイベントをしに来てもらいたいという要求のほかは具体的なビジョンがなくアウトリーチ活動の費用対効果が無いと判断したケースや、他のウィキペディアンが熱心に企画開催をアプローチしていたことを把握していたため、トラブルを避けるために協力を断ったケースもある。
(4) 新規参入者のフォローアップ
本プロジェクトを主導したUser: 漱石の猫は、ウィキメディア活動のアウトリーチを行うにあたって、便宜上「講師」や「グループリーダー」「プロデューサー」といった立場を設定されることが多いが、ウィキペディア編集は本来すべてのユーザーが対等な立場で意見し、協働するプロジェクトである。新規ユーザーの活動に、「講師」の意思や考え方が影響を考えることを好ましくないと思われるので、User: 漱石の猫が主導する企画では個人の新規アカウント情報を収集・管理することや、積極的な連絡や誘致行動は行っていない。
その代わり、グループの連絡先やイベント開催予定・実施記録はすべてウィキメディア・コミュニティ上と、edit Tangoのウェブサイト等で公開している。新規ユーザーは、イベント後も対面サポートを必要とする場合、自らの意思で協力を求めやすい環境を整えており、相談にはできるかぎり対応している。
本プロジェクト期間(2024年7月~2025年6月)では、延べ16件の個別相談に対応した。1件は6月にイベントで立項し自動推薦で「良質な記事」選考にかけられた項目のブラッシュアップ相談のため、7月現在も引き続き対応している。
相談の大半は、編集回数30回未満の新規ユーザーでありあり「見よう見まねで加筆しているが、これで良いのか心配なので見てほしい」「立項して加筆準備を進めていた記事が“百科事典的でない”という理由で削除されてしまった、自信を失って、ウィキペディアを編集するのが怖くなった」「ある新人賞でデビューした作家が筆名を公開したが、ウィキペディア項目は本名で作成されていて、プライバシーが侵害されている。どうしたらよいか」 「ウィキペディアに間違いを見つけて修正したら、差し戻されてしまった。どうしたらよいか」 のような、個人でウィキペディア編集を続けることへの不安や、「アカウントが作成できない」「何もしていないのに、アカウントで編集ができなくなっていた」という技術的な問題の相談だった。
なお、パソコンのウイルス対策ソフトの中に、そのソフトが起動しているとWikipedia編集ができなくなるものがあるようです。原因が特定できたケースでは、地方公共団体が支給した公務のパソコン自体にWikipediaへのアクセス制限が掛けられていたと考えられrうものや、パソコンにアメリカに本社を置くウイルス対策ソフトの最新版がインストールされていることが原因だった。
また、Wikipediaをデータとして二次利用している企業から、Wikipediaから引用したデータが間違っているので修正してほしいと当事者からクレームを受けたが、どう修正できるだろうかといった相談が2件あった。
(5) 学習成果
以下の特筆すべき学びがあった。
A. 文化財建築に関する項目を、メインページに掲載される水準で、大量に新規作成するためのノウハウの共有
2023年から2年間継続的に協力し続けた愛知登文会のウィキペディア勉強会・ワークショップの成果は、愛知県内の登録有形文化財項目のウィキペディアをその瞬間で網羅し(全50項目以上を新規作成)、さらに愛知県内すべての登録有形文化財のウィキメディア状況を一括で確認できる効率的なデータページの作成が進められた。この成果と課題については、2025年3月31日公開の全国文化財総覧にて筆者ら3名のウィキペディアンの共著論文で詳説しているので、リンク先をお読みください([8])。
B. 新規主催者の学習支援体制
Aの学習成果である、「文化財に関するWikipediaの基本の記事構成と基礎資料」についてのuser:Asturio Cantabrioの分析を参考に、2025年6月16日のエディタソンを主催した初心者が、「中村家住宅 (南越前町)」の新規項目の骨格作成を下書きページで自ら作成したことは、大きな学習成果と考えられる。
通常、こうしたWikipedia内の準備を、ウィキペディアンではない地方の主催者が行えるケースは少なく、多くのエディタソンではウィキペディア講師に丸投げされやすいところである。そのため、多くのアウトリーチ・ユーザーは、エディタソン開催するためには経験豊富なウィキペディアンのサポートが必須だと考えており、日本ではその人数が少なく普及活動が滞っているが、本件によってオンラインによるサポートのみでウィキペディアンの現地サポートがほとんどなくても、計画的に準備を行えば初心者にも質の高いエディタソン運営が可能であると証明された。
この件では、User:漱石の猫らウィキぺディアンもサポートはしたもの、地域住民によってほぼ自立したエディタソン運営が行われ、立項された項目はイベント終了時点で2万5千バイトに達し、その後も地域住民らを中心に1万バイト以上の加筆編集が続けられた結果、この新規項目はウィキペディア日本語版において6月期の「月間新記事賞」を受賞した。
C. 事前・事後サポートの重要性
Bと同様に、鳥取県知夫里島でウィキペディアタウンを初開催した新規ユーザーも、2024年6~11月に3回のエディタソンを実施するにあたり、User:漱石の猫らウィキペディアンのサポートは6月・11月はオンラインで、現地でのサポートは7月の1回のみであったが、7月立項の「赤ハゲ山」[10] はWikipedia日本語版の「良質な記事」に認定され、11月立項の「島津島」[11] も新着記事に選出される質の高い編集成果となった。
以上のことから、アウトリーチ活動においてより重要なのは、イベント当日の現地活動ではなくエディタソンに特化した編集マニュアル(初心者が1つの項目を複数人で同時編集することを想定した)の作成と普及、事前・事後のフォローや編集相談であって、その大部分はオンラインで対応が可能であると考えられる。
アカウント作成のフォローや内容文献の確認のために、ウィキペディア講師も1度は現地参加できたほうがよいことは確かだが、マニュアルやノウハウを共有せず当日のレクチャーを行うだけではアウトリーチの効果は少なく、参加者が継続的な寄稿者となることは難しい。
上記B・C例の新規主催者は、いずれも2024年内にUser: 漱石の猫が講師を務めたエディタソンで初めてイベント編集を経験しており、2023年12月編集の著作『ウィキペディアでまちおこし』に掲載した編集マニュアルやウィキメディアコミュニティ参加時の諸注意をよく理解していた。企画主催者が、自分事として編集活動に責任感をもってくれえいることが、企画の質の向上と継続率に大きく影響している。
D. 文章生成AIの活用
「ChatGPT」の情報は情報源が限定的であり、誤りが混入することも多いという課題がある。一方で、その文章の著作権は放棄されており、法的にはそのままWikipediaに転載することができる。これに対し、ウィキペディアタウンのような地域のエディタソンでWikipedia編集に取り組む新規ユーザーは、題材についての知識や文献の把握力は高く、その情報は正確である。一方で、初心者の多くは、文献の文章の意味を変えずに表現に改める執筆には長けていないか、オリジナルの文章を改変することに心理的な抵抗感を持っている。
この両者の長短は対照的であり、ChatGPTの欠点を地域の人間の目で補うことで、新規ユーザーでもかんたんに質の高い新規項目をゼロから作成することができる。2024年12月立項の2024年12月立項の「ユリ遺跡」[12] や2025年6月立項の「高橋地区」[13] では、同種のWikipedia記事を参考にChat GPTに作成させた骨格をベースに、人間のユーザーが文献調査を行い質を高めた新規項目として立項された。いずれも2~3時間のエディタソンの編集時間で新規立項する平均的な項目と比べて、数倍の分量のある充実した項目となった。この手法は、公的なオンラインデータベースが比較的多い「地区」「文化財」などの項目で有効であり、編集者が初心者であるものの題材に明るいというウィキペディアタウンのようなエディタソンに特に適している。
E. 著作権のレクチャー方法
アウトリーチ活動の成果がなかなか無い(ウィキペディア講師が何度も同じ地域にアウトリーチに出ている場合、現地で編集者が育っていないと考えられる)ケースを分析すると、①主催者がそもそも自立する気が無い(ウィキペディアンに企画を丸投げしている)場合と、②参加者にとってエディタソンが期待だった(思うように編集活動できなかった)ため、継続的な活動になっていない場合があると認められる。
ここでは②のケースを考え、ガイダンス内容を工夫してきた。
特によくある初心者のつまづきは、前述したように、「地元の参加者は、文書の文章の意味を変更せずに表現に対話するには長けていないか、オリジナルの文章を変更することに心理的な抵抗感を持っている。」 である。
コピペが著作権侵害であり、よくないことだということは、すべての参加者が理解している。しかし、新規ユーザーは重視せず「引用元を安全にするのに、なぜ著作権侵害になるのか」「著者の文章を自主的に変更するが失礼ではないか」という考えをもとに、微小な修正で投稿した文章を著作権侵害であると指摘するウィキペディアンの意見に納得していないことが、多数のエディタソン現場で確認されてこれは、説明の仕方の工夫で改善できる。 「ウィキペディアの文章は、すべて丸ごとコピーして本を販売しても、出典がWikipediaと書いてあればOKですが、一般に書籍などを勝手に売って売ったらダメですよね。だから、Wikipediaには勝手に売りさばいてもいいものしか、載せてはダメです」と説明すると、多くの新規ユーザーは納得してくれるように感じている。
また、出典の文章の変わらない事実の部分を書き出す情報カードを活用したり、表現を変えることができる文言の部分を色分けして平和化することでオリジナルの文章を構成しやすくするなど、参加者の編集参加状況を見ながら適したワークツールを導入する準備も大切である。
(6)課題
A. エディタソン現場における課題としては、低年齢層の子どもによるアクシデントや、まちあるきでの突然の事故に対する備えが十分でなかったため、会場やレンタル機材において器物破損による弁償が2件発生した。過去には熱中症による体調不良者が出たこともあるため、真夏の企画ではイベント傷害保険に加入していたこともあるが、物品については保険をかけていなかったため、今後の企画では対応を検討していきたい。また、2025年になってからedit Tangoでは1歳未満の子連れの参加も常習化したため、今後の企画では保育体制も検討していきたい。
B.
ウィキペディア日本語版全体の課題としては、前項最終段落で述べたように、前項最終段落で述べたように、エディタソンの現場で初めて発覚する編集制限について、その場での対応が困難であることの課題に加え、大きな課題が次の2点確認された。 ひとつは、レポート[14] や[15] で報告されたように、ここ1~2年、ウィキペディア日本語版ではアカウント作成が広範囲で制限され、平等に開かれたコンテンツではなくなりつつあることである。本プロジェクト申請時には、2018年には平均して月15,000人以上いた寄稿者が毎月13,000人台まで減っていると私は報告しているが、2025年現在さらに減少し、毎月13,000人以下となっている。増え続けるコンテンツに対して、メンテナンスをすることができるユーザーが物理的に減少するなか、荒らし対策のための編集制限と並行して、新規ユーザーを獲得するためのアウトリーチ活動の質の向上と活性化が重要であるが、圧倒的に追いついていない。この問題について、筆者らアウトリーチ・ユーザーは折に触れWikipedia日本語版コミュニティに警鐘を鳴らしているが、オンラインでのみ活動するユーザーには、編集参加以前のアカウント作成で締め出されている人々の存在は見えにくいことから、課題の大きさが適切に認識されず、対策が検討されないのが最大の課題である。
もうひとつの課題は、アウトリーチ活動を行うウィキペディアンを特別視する風潮である。
エディタソンにおいて、経験豊富なウィキペディア編集者が、新規参入者にウィキメディアについて説明したり、編集方法をガイダンスすることは、ウィキメディアのボランティア活動の域を出るものではなく、その立場はウィキメディアにおいて初心者と対等であるとコミュニティの原則からは考えられる。しかし、近年のウィキメディア助成金の日本語版ユーザーの申請内容は、特にウィキペディアタウン実施に関して、地方公共団体が同程度の企画を実施する場合と比べて高額である傾向があり、その主な原因は、一部のプロジェクト主催者が自分自身に10万円前後もの高額報酬を任意設定していることにある。日本の地方公共団体などがボランティア活動に補助金を支出する場合、申請者本人とその関係者の報酬は無報酬または1時間1,500円・上限は1日1万円とする(例:京都府[16] )などの常識的な制限がかけられるのが一般的で、外部の人間に仕事を依頼する際と同じ高額報酬を基準にするのは好意的には解釈されない。
地方公共団体等の企画主催者は、エディタソンを計画するにあたり、ウィキメディアンに相談する以前に、エディタソンを主催した経験のある他の類似団体を調査し必要経費など詳細を相談することが多い。他方で非常識な資金運用があれば、それはそのままウィキペディアのアウトリーチ活動全般に影響するのである。本プロジェクト期間中には、一部の地方公共団体関係者から「ウィキペディアンを講師に呼ぶのは高額な謝金が必要と聞いたが、管理代なのか?」という誤った認識や、「高額なイベント経費は住民の理解が得難いためエディタソン開催に慎重にならざるをえない」という意見を聞いたり、古参ユーザーから「一部のユーザーの旅行費用のための寄付してるわけじゃない」という批判を聞くことがあった。
こうした批判は、少なくともuser:漱石の猫及びedit Tango関係ユーザーの活動方針や活動実態にはまったく当てはまらない。私たちのエディタソンでは、作成項目の質に大きく影響を及ぼす寄稿者の参加に必要な旅費(実費)以外の支出(会場費、Wi-Fi使用料、ガイド料、広告料等)総額が1件1~2万円を超えることは通常なく(会場・Wi-Fi・ガイド・資料準備だけなら5,000円以下で開催可能な場合も多い)、累計200以上のエディタソンを経験している筆者の経験上、これは日本の一般的なエディタソンにおけるベンチマークであると思われる。
費用対効果を無視し、誰でも参加できることが本来望ましいウィキメディアのアウトリーチ活動が、ウィキペディアンの小遣い稼ぎや富裕層のイベントのように認識されることは、その門戸を狭めるリスクを高くする。現状そのように一部のユーザーのふるまいにより、アウトリーチ活動への参加をためらう自治体が現れているなどの悪影響が及ぼされていることは、個々のケースと軽視されるべきではない。
(7)ユニバーサル行動規範について
規範に抵触する行為、また、抵触する可能性のある行為に発展するような言動は、本プロジェクト関係者においては一切発生していない。
edit Tangoの会則にはユニバーサル行動規範の遵守を明記している[17] 。また、edit Tangoではウィキペディアンと参加者が個人的に接触するような機会を、イベントの最中にも前後にも設けないようにしており、参加者は全員、各位の自家用車または指定の公共交通機関で企画終了後はただちに終了する。
他団体主催のエディタソンではイベント後は酒食を伴う親会が開催されるのが通例であるところ、edit Tangoでこれを設けないのは、僻地のため公共交通手段が制限されるという事情もあるが、ユニバーサル行動原理に反する行為が発生する可能性を極限まで減らすためでもあり、日本においては厳しめに対策しているほうだと思う。
私たちがこのような対応をとっている理由は、2020年3月に私たちの企画に他地域から参加した女性Aが、友人で常連参加者の男性Bを親親会の後の帰宅の途上、日付が変わる深夜まで4時間以上移動する自動車に拘束したトラブルに端を発する。AはBに深い交際を迫り、Bが断ったところ、Aにパートナーとの離縁を迫られ、Aが運転する車内にそのまま拘束されたものである。 Bから私達に対して状況を説明する連絡が十数分おきにあったこと、Aには中程度の精神疾患があったことから、私たちは警察に通報せず、Aを刺激しないことを優先してBが解放されるのを待った。以後、edit Tangoでは、評価できる活動実績のない参加者を入れた親睦会は行わず、イベントに関しても個人情報の共有や接触は必要最小限にとどめている。
通常、地域住民やedit Tangoグループ内においては日常の顔の見える付き合いがあるため、おのずと行動は、素性を知らないオンライン上のそれよりも遥かに自制されて紳士的となるもので、この2020年の一件以来、edit Tangのオフラインイベントにおいて非人道的な状況は発生していない。
しかし、オンラインでは、図書館総合展用に作成されたポスターに記載されたウィキメディア方針ページの文言の解釈について、本来Wikimediaのノートなどで議論すべきところ、SNS(X)であえて拡散を図るような、私たちの活動に悪影響を与えるのがねらいともみえる嫌がらせが複数観測された。特に、Wikipedia日本語版の方針ページにある文言をそのまま引用した新参ユーザーの制作物に対して、古参ユーザーが自身の解釈と異なることを理由に「間違いを認めない」「人の話を聞かない」と一方的に中傷した言動は、第三者のウィキペディアンも「批判のための批判」とその悪意を汲み取っている。
この嫌がらせの対象となったユーザーはその数か月前から健康上の理由で活動を休止しており、そもそも対応できる状況にもなかったのだが、上述の中傷は関係者によるその事情説明も無視して投稿され続けた。アウトリーチに関わる古株のユーザーが慢心と思い込みから、新規参入者の主体的な活動を妨害するかのごとき言動をとっているのは遺憾というほかない。
(8)今後について
私たちは前述の「学習成果」から得た5つの観点を今後もより精度の高いものとするべく取り組む予定である。しかし、本稿で述べた数々の課題の原因が、私たちの活動規模に対する反発や無理解から生じているとも思われることから、私たちはウィキメディア・コミュニティに善意を期待せず、リスクを分散する必要性を強く感じている。
本プロジェクトには「1.不特定多数のユーザーにアウトリーチの場を提供する図書館総合展への出展のとりまとめ」「2.edit Tango主催の京都府地域でのウィキペディアタウン開催」「3.全国各地の新規主催者、新規編集者のサポート」という大きく3種の性格の活動が含まれていたと述べたが、これらの活動は今後も継続し、規模を縮小することもない。ただし、活動を継続するにあたり、1と2については地域における地方公共団体の補助金の運用を検討していく。
残る3については、User:漱石の猫個人に対して、各地の新規主催者から期待される100%ウィキメディアのためだけの活動であり、私たちの地元自治体や他のユーザーには何の関係もないことから、今後も必要に応じてウィキメディア助成金の申請を検討していきたい。
3. Please provide a link to reports that detail the activities that took place in the last year. This can include an annual report, Meta pages, and websites. If there are no links available, briefly describe the implemented activities and programs below or upload any files. (required)
For affiliates, use this space (Question 3.) to address Affiliate Health Criteria 2.1 (Affiliate health & resilience), 4.1 (Internal engagement), 4.2 (Community connection), and 4.3 (Partnerships and collaboration):
- Describe your activities engaging new users, new members for your decision-making body(ies), and developing leaders and organizers (2.1).
- Describe your activities creating or hosting spaces to encourage greater collaboration and engagement among your members (4.1).
- Describe how you engage with the contributing community that you serve and/or support (4.2).
- Describe your partnerships with other affiliates or with non-Wikimedia entities (4.3).
1 図書館総合展に関する情報ページ
(1)ウィキペディア日本語版プロジェクトページ [18]
(2)外部ページ(公式サイト)9件作成
· ウィキペディア展覧会 – 親ブース
· フォーラム「ウィキメディア・ムーブメントの今」 - 11月6日(水)10:30-12:00開催 登壇者:user:Wadakuramon
· ポスターセッション「Wikipedia(ウィキペディア)の「今」・入門編」 - 11月5~7日 掲示物作成:user:Gyasuk0、user:漱石の猫
· ウィキペたん - 図書館総合展「図キャラ広場」エントリー 総合展事務局制作のイベント景品のデザインに「ウィキぺたん」及び「コモンズさん」が採用された。
· ウィキメディアグッズ関連販売- 11月5~7日 各日あたり4~6名のウィキペディアンが対応(各種相談対応含む)
· ウィキペディア体験会@アキシマエンシス 登壇者:user:漱石の猫, 講師:user:Asturio Cantabrio 新規立項項目「アキシマエンシス」,「アキシマクジラ」
· 地域フォーラムinリブリオ行橋 - 9月20日(~22日) 登壇者:user:漱石の猫, ファシリテーター:user:Asturio Cantabrio
· 1Lib1Refをやってみよう - ウィキペディア編集相談会 - - 7/5,11/12,11/19(全3回各1時間)担当者:user:漱石の猫
· 関連企画紹介「直前開催! Wikipedia ARTS & Wikipediaブンガク」 主催者:11/2 一般社団法人 学びの文庫、11/3 user:Mayonaka no osanpo
(3)参加ユーザー達の報告
・ ウィキペディア編集体験会 in アキシマエンシス & ウィキペディア展覧会
2、その他プロジェクト全般の実施状況 [19]
4. Are you interested in sharing what you achieved or learned this year with the wider community through different peer learning programs (e.g. Let's Connect program, Diff)? (optional)
Diffでの共有は、余力があれば今後も続けていきたいと考えている。
5. Did you collect feedback from your community or target groups on how the activities implemented impacted them? If yes, please attach/provide information on the results (e.g. community surveys, stories, impact booklets/reports, interviews with partner institutions, etc). Did you collect other impact-specific data? (required)
For affiliates, the response to Question 5. also partially addresses Affiliate Health Criteria 4.1 (Internal Engagement), 4.2 (Community Connection), or 4.3 (Partnerships & collaboration), where applicable.
図書館総合展では広く参加者からウィキペディアに関する2種類のアンケートを実施し、認知度や意見を調査した。 アンケート(1)にはこれまでに613名が回答し、より専門的な知識を質問した(2)には102名が回答している。
(1)[20]
図書館総合展では広く参加者からウィキペディアに関する認知度や意見を収集した。その結果一覧をスプレッドシートで共有する。
(2)[21] (1)の回答者のうち、任意の回答者102名がWikimediaについての自身の理解度を判定できる選択式クイズに回答した。
(3)2024年8月の大分県での2企画〈A〉と、2024年12月の三重県での1企画〈B〉と、2025年6月の長野県での1企画〈C〉では、いずれも企画主催者が参加者にアンケートをとり、その結果が共有された。
〈A〉[22]
〈B〉[23]
〈C〉[24]
6. During the fund period, did your efforts do any of the following? (required):
For affiliates, the response to Question 6. also partially addresses Affiliate Health Criterion 2.2 (Diversity balance).
- 6.1 Bring in participants from the following groups: women, people with disabilities, LGBTQ+ groups, people from lower socioeconomic status, young people
- 6.2 Develop content about the following underrepresented topics or groups of people: other
- 6.3 Support the retention of: Editors, Organizers, Partnerships, Wikimedians in Residence positions
7. What, if any, effective tactics or approaches can you share that worked well when dealing with the programs under points 6.1-6.3 that you selected? (optional)
edit Tangoの参加者は大半が女性であり、メンバーそれぞれが地元において自閉症児支援団体やアジア圏からの技能実習生の語学支援ボランティアなど、マイノリティの人々をサポートする団体のスタッフを務めるなどのネットワークを持っている。また、地元において7年以上エディタソンを開催してきた実績から、公共図書館や地域コミュニティの代表者らとのネットワークが構築されており、エディタソンの広報に協力してもらえる信頼関係が構築されていることが大きい。
8. If you developed partnerships, which of the following factors most helped you to build partnerships? Please pick a MAXIMUM of the three most relevant factors (optional):
Staff hired through the fund, Volunteers from our communities, Partners proactive interest
Part 2: Metrics
[edit]| Metrics name | Target | Result | Comments and tools used |
|---|---|---|---|
| Number of all participants | 1500 | 1920 | 編集ガイダンス資料の配布部数(冊子)とダウンロード件数の合計 |
| Number of all editors | 100 | 600 | 観測できる範囲において、私たちの企画参加者のうち3人に1人以上が継続的に編集活動に参加している実績があることから、推定した。 |
| Number of new editors | 50 | 200 | |
| Number of retained editors | 15 | 200 | |
| Number of all organizers | 80 | ||
| Number of new organizers | 10 |
| Wikimedia project | Target - Number of created pages | Target - Number of improved pages | Result - Number of created pages | Result - Number of improved pages |
|---|---|---|---|---|
| Wikipedia | 30 | 30 | 75 | 30 |
| Wikimedia Commons | 1000 | 0 | 2000 | 1 |
| Wikidata | ||||
| Wiktionary | ||||
| Wikisource | 1 | |||
| Wikimedia Incubator | ||||
| Translatewiki | ||||
| MediaWiki | ||||
| Wikiquote | ||||
| Wikivoyage | ||||
| Wikibooks | ||||
| Wikiversity | ||||
| Wikinews | ||||
| Wikispecies | ||||
| Wikifunctions or Abstract Wikipedia |
11. Did you set other quantitative and qualitative targets for your project (other metrics)? (required): No
11.1. Other Metrics.
In your application, you outlined some other open metrics that you would like to measure. Please fill out the achieved results for each of the open metrics you defined.
| Other Metrics name | Metrics Description | Target | Result | Tools and comments |
|---|---|---|---|---|
| Wikipedia認知度アンケートの新規回答者 | 図書館総合展では、回答することでWikipediaやウィキメディア・コミュニティへの理解を深めるアンケートを実施します。 | 300 | ||
Part 3: Skill Development / Capacity Building
[edit]12. Reflecting on your programmatic (external) and organizational (internal) work, did your grant support you to undergo any skill development that made a difference to your success? If yes, what skill was developed, and how did it lead to success? (e.g. received coaching on public speaking, attended training on nonviolent communication, hosted professional development conversations on leadership, learned and used a new tool for project management, etc.)? Can you share any materials? (required)
For affiliates, use this space (Question 12.) to address Affiliate Health Criteria 2.2 (Diversity balance) and 3.1 (Diverse, Skilled, and Accountable Leadership):
- Describe actions taken to prioritize gender balance in affiliate leadership, as well as any areas of diversity relevant to your affiliate's context (2.2).
- Describe the management, financial, or other leadership skills of your affiliate leaders. If you have a succession plan, please include it here (3.1).
- Describe any training or skill development (as outlined in the question above) (3.1).
- Incorporate into the annual report a disclosure of conflict of interests (if any) from the leadership (3.1).
対外的には個人活動と組織活動を分ける必要性と、組織としてメンバーの安全を確保する仕組みの構築の必要性を強く感じた経験となった。
13. What is one capacity/skill area that you would like to focus on for the next year? And how do you plan to achieve this capacity? (required)
生成AIの適切な活用により、質の高い新規項目の基本形を新規ユーザーでも簡単に作成できるマニュアルを構築し、普及させたい。
実証実験を続けていきたいと考えている。
14. If you have additional information or reflections that don’t fit into the above sections, please write them here. Use the space below to upload any additional documents that would be useful to understand your report.
For affiliates, also use this section (Question 14) to fulfill the Affiliate Health Criteria requirements.
- Describe and link to any public-facing documentation for affiliate governance, including affiliate leadership and membership with a breakdown of the demographics; how elections are conducted; how conflicts of interest are declared; and how decisions are made and communicated (2.2, 2.3, 3.1).
- Describe and link to any public-facing documentation for activities incorporating, promoting awareness about, or enforcing the Universal Code of Conduct in your affiliate's activities (3.3).
- Describe and link to any public-facing documentation for internal membership engagement, such as notes from your regular meetings and how you communicate to or involve your membership (4.1).
Part 4: Financial reporting
[edit]For affiliates, also use this section (Part 4: Financial reporting) to address Affiliate Health Criterion 3.2 (Financial & Legal Compliance).
| Description | Planned / received budget for this category (USD) | Amount spent (USD) |
|---|---|---|
| Personnel costs | 0 | 0 |
| Operational costs | 0 | 0 |
| Programmatic costs | 5037749 | 3487899 |
| Total General Support Fund | 24000 | 3487899 |
| Other revenue | 66900 | 265641 |
| Remaining funds from General Support Fund | N/A |
15. Please state the total amount spent from this fund in your local currency. (required)
3487899 USD
16. Please provide an overview of the amount spent from this fund in the following budget categories in your local currency. (required)
- Operational costs: 0 USD
- Programmatic costs: 0 USD
- Staff and contractor costs: 3487899 USD
17. Did you have any other revenue sources (e.g. other funding, membership contributions, donations)? (required): Yes
- 17.1. Provide the total amount received from other revenue sources in your local currency. (required): 66900 USD
- 17.2. Provide the total amount spent from other revenue sources in your local currency. (required): 265641 USD
18. Provide a financial report document which will provide the details of funds received and spent in the currency of your fund. (required)
- Upload Documents, Templates, and Files.
- Report funds received and spent, if template not used.
- https://docs.google.com/spreadsheets/d/1PMPI5R-l2rXH0TgDXPYNeKiNaHPw4yAW94V1OiRo6kg/edit?usp=sharing
18.2. If you have not already done so in your financial spending report, provide information on changes in the budget in relation to your original proposal. (optional)
上述の通り、新規参入者の自然的な編集参加が広域で技術的に妨げられているウィキペディア日本語版においてはアウトリーチ活動を通しての新規参入者のサポートとその定着を図る編集勉強会の必要性が年々高まり、当初の見積もりより数多くのエディタソンを支援した。件数が増加すること自体は当初から想定されており計画の範囲内だったが、遠隔地の割合が増えたこと(アウトリーチ活動が広域に及んできたこと)と、企画実施中の物損事故など不測の事態への対応が生じたことは想定外だった。それらの結果、支出総額(明白な分のみ)3,753,540円に対し、収入総額3,554,799円で、198,741円の不足が発生した。
以上により、可能であれば不足分198,741円の追加送金をお願いします。
19. Do you have any unspent funds from this funding?: No
20. Final confirmations (required)
- 20.1. Are you in compliance with the terms outlined in the fund agreement? You must be in compliance with relevant tax laws and regulations restricting the use of the Funds as outlined in the grant agreement. In summary, this is to confirm that the funds were used in alignment with the Wikimedia Foundation mission and for charitable/nonprofit/educational purposes.
- Yes
- 20.2. Are you in compliance with all applicable laws and regulations as outlined in the grant agreement?
- Yes
- 20.3. Are you in compliance with provisions of the United States Internal Revenue Code (“Code”), and with relevant tax laws and regulations restricting the use of the Funds as outlined in the grant agreement? In summary, this is to confirm that the funds were used in alignment with the WMF mission and for charitable/nonprofit/educational purposes.
- Yes
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