ウィキペディア図書館/ニュースレター/2019年8月号

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This page is a translated version of the page The Wikipedia Library/Newsletter/July-August 2019 and the translation is 100% complete.
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Books & Bytes
第35号、2019年7月–8月

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この号の特集はウィキマニアと国際開発、また恒例の図書館と電子化された知に関連するニュースやコミュニティの話題のまとめを掲載します。

ウィキマニア

8月14日から18日まで開かれたウィキマニア2019にはライブラリー空間を設けて図書館とウィキメディアプロジェクト群との交流を体感してもらいました。最前手法の共有、キャパシティと協力関係の構築から共同作業の機会を作ることなどを目的に活動しました。

ウィキマニアの本会議前にスウェーデン図書館協議会 主催のエディタソンに参加、インスピレーションを生む講座やディスカッションが行われています。ライブラリー空間は本会議初日 (8月16日) にオープンし、ウィキデータの使い方を図書館員向けに解説するワークショップでは世界の図書館の情報を載せませんかと呼びかけました。

第3日 (8月18日) の日程はインスピレーションを生む講座が続きます。話題には「ウィキデータに図書館データを戦略的に載せること」、「inventaire.io」、「図書館から利用者グループに広報するには」、「書誌情報の構造とウィキデータ」他が取り上げられました。その後、5分で感想や思いつきを発言する「アイデア出し」で締めくくりです。休憩を挟み、一連のブレーンストーミングやグループディスカッションが行われ、ウィキメディアと図書館利用者グループのランチ会、ウィキデータに焦点を当てた2つのワークショップ2件が続きました。

素晴らしい取り組みではあるのですが……

ライブラリーカード プラットフォーム Library Card について聞いたことがありませんか。このプラットフォームは質の高い情報源へのアクセス権申請を集中管理 (アクセスと検索を実現する予定 ) するものです。ウィキメディアの貢献者から寄せられるニーズと関心の高まりを受け、ユーザーフレンドリー、多言語の話者に対応するなど常に進化を続けています。開発の最終段階まで来たEZproxy – 実装は近日中の予定で EBSCO Discovery Service の合併により、プラットフォームの開発は利用者がワンステップであらゆる調査を行える状態へ、あと2歩のところまで迫りました。

そうは言っても、実は本物の ワンストップの解決策になるには、皆さんのお力添えが欠かせません。250 篇の個別版 – ウィキペディアが抱える地方語の数です。言語的背景に関わらず、編集者一人ひとりに仕えるつもりです。「本物」という言葉にはそんな想いがこもっています。ライブラリーカードは9カ国語 (*) で翻訳が 90% とほぼ終わり、これも translatewiki.net で活躍する翻訳者の皆さんのおかげです。 (*=フランス語、繁体中国語、アラビア語、ブラジルのポルトガル人ポルトガル語、ウクライナ語、簡体中国語、トルコ語、ヒンディー語。)

  • 英語以外の言語で執筆できる皆さん、翻訳に関心があって時間を当てられる皆さんは、translatewiki.netを開いてください。もしご使用の言語の訳出が済んでいる場合は、査読の作業もあります。
  • コード執筆者の皆さんはPhabricatorで作業開始をお手伝いください。

さまざまなご質問はwikipedialibrary[at]wikimedia[dot]orgまでお寄せください。

ウィキメディアと図書館利用者グループ

利用者グループとして6月はウィキマニア参加に備え、終了後の活動とリソース を整えようとしていました。運営委員会の会合は7月と8月に合計2回行い、7月会合の議事はウィキマニア電子このグループをどう紹介するか、そのために組織のギャラリーに展示するポスターのデザインを考え、 いよいよ図書館空間が具体化することとなります。

ウィキマニア終了後の運営委員会の会合では、利用者グループの皆さんにさまざまな活動を実行してもらい、このグループが図書館員とウィキペディアンの合流点になるように動き出すことを考えました。WikidataCon 2019 ならびに 北米ウィキカンファレンス への参加もごくかいつまんで協議しました。

2回の会合で取り上げた議題で作業に移したのは研修用のリソースです。課題は#1Lib1RefWikidataCommonsなどに関するさまざまな資料や素材を利用者グループに役立つかどうかという視点で比較検討中です。まとまり次第、メタにあげて拡充し、共有できればと考えています。前述の利用者グループ参加者が始める活動ですが、わけても図書館員を対象に、ウィキデータに皆さんの図書館を登録することも企画していますので、参加の呼びかけをお待ちください。

ウィキ図書館員のストーリー

だれかがウィキメディアの活動に足を踏み入れたときの話は、それぞれに聴きがいがあります。今回は思いがけないきっかけからウィキペディアに出会った司書から話を聞きましょう。もっとウィキペディアを理解しようとしたら、冒険が始まったそうで、今では他の人の理解を助ける側に回ったそうです。

Laurie Bridges(ローリー・ブリッジス)はオレゴン州立大学の普及指導司書 です。息子さんからウィキペディアを教わったとのことで、9歳の時に学校の宿題があり、カエルの種類について発表するため、調べ物はすべてウィキペディアでするように言われて帰宅した日のことです。その話を息子さんから聞き、 「9歳の子どもでさえウィキペディアで調べ物をするようになったのなら、自分も少しは理解しておこう」と思ったとのこと。そこで自分の子どもや、勤め先の学生が使うリソースをよく理解したくて、ウィキペディアと関わるようになったと聞きました。

学生も教職員もよく(ウィキペディアを)使っていて、毎日使うのに、実は出典として論文にきちんと示していませんでした。私は司書として、日ごろから情報の活用能力を学生に教え、教職員を含めて研究のお手伝いをしています。 ウィキペディアは私が相手をする人たちにとってなじみがあるし、ウェブサイトとして情報活用の教材に使える上、受講者に情報源の成り立ちをよく理解してもらうことができます。学生は講師や担当教授から「ウィキペディアに頼るな」 と聞かされ続けています。でも、そう言うだけでは、ウィキペディアやオンラインの情報源を使いこなすため、どんな場合にどう使うのか、コツを伝えることにはなりません。誤情報があふれる時代だからこそ、情報を理解して使い、消費する情報の目利きになってほしいのです。実は情報活用の講義でウィキペディアを使うのは面白いんです。しかも満足度が高く、ウィキペディアを教材にすると毎日使えるウェブサイトだと気づくのでしょう、学生の熱意が引き出されます。自分で教材としてのウィキペディアを体験してみて、たいへん充実感があり、人にもおすすめしたいと感じました。

最後に、図書館員が学生にウィキペディアとその本質 (または該当しないもの) を教えなかった場合、学生は誰から教えてもらえるのですか? ウィキペディアに関連する図書館員の活動を増やし関心を高めたいです。だからこそ私は個人的に、機会があるたび他の司書とウィキメディア運動を出会わせてきました。昨年はスペインのサンセバスチャン開催の「ウィキメディア+教育」の参加助成金を受けました。出席した図書館員2名のうちの1人でした (もう1名はイベントでボランティアをしていたバスク図書館員)。素晴らしい学習の機会であり、非常に多くの熱心な教育者とつながりました。「ウィキメディア+図書館」カンファレンス開催に向けて、どうか図書館員の皆さんからもっと関心を寄せてください。きっと素晴らしい機会になるでしょう!

Bytes まとめ


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