Wikimedia Quarto/2/wikinews/Ja:

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ウィキニュース英語版とドイツ語版は、2004年12月に公式に発足しました。1月には続いてオランダ語版もはじまりました。ウィキメディアの新規プロジェクトとしては初めて、コミュニティーのメンバーによるブレインストーミング、複数言語での投票、理事会の承認というプロセスを経ての発足となりました。エリック・メーラー (Eloquence) が企画原案の作成や投票のとりまとめからサイトの基本的な構成や作業フローのデザインまでのプロセスを主導しました。そうしたプロセスを経て当初はデモ・バージョンとして発足したウィキニュースでしたが、ブロガーやスラッシュドット、大手メディアなどから注目を浴びることになりました。

ウィキペディアの成功がニュース報道にも応用できるのかどうかが、恐らく最大の疑問点でした。ウィキメディアのプロジェクトへの参加経験が豊富な人々の多くが心配したのは、報道は百科事典の作成と比べて速いペースでコンテンツの作成が行われるために、中立的な観点の方針から外れたバイアスのかかったニュースが提供されることになるのではないか、という点でした。これらの疑問について決定的な結論はまだ出ていませんが、これまでのところプロジェクトは有意義な進展を遂げています。

ウィキニュースは現在、ベータ版として活動しています。活動方針や作業形態などについて実験や試行錯誤を続けていますが、ウィキメディアのプロジェクトのひとつとしては地位を確立しました。そのような中でエリック・メーラーはプロジェクトの軌跡と今後の行方について考察したエッセイを発表し、公式な査読制度が現在改革の対象となっており、よりシンプルで放任型に近い仕組みにおきかえられつつあることを指摘しました。サイトのルールや制度をシンプルにすることで新規参加者に親切にしよう、「誰がどんな編集をしてもよい」というウィキの基本的な原則に立ち戻ろう、という方針と、品質管理のための仕組みやそのためのルールをしっかり適用しようという方針との間に葛藤があります。査読を受けていない記事や、未完成の記事をメインページで発表するべきかどうかという点についても、同じように議論になっています。IlyaHaykinson, TalkHard, Lyellin など一部の活発なユーザはこのような問題について長文の考察を発表しています。

新規記事の半分ほどが政治や紛争を扱っていることを考えるなら、バイアスや正確さについて心配するのも当然のことだと言えるでしょう。例えば、一部の参加者は、ウィキニュースが力を入れるのは週刊のニュースメディアのような深く掘り下げたニュース報道であるべきで速報性よりも品質管理を重視する方がよいのではないか、と考えています。 Carlosar はウィキニュースの中でも最も活発な参加者の一人で、記事の中立性に関する多くの議論に参加した経験を持っていますが、彼の観察によれば、ウィキニュースの質は向上しており、優れた結果を生み出しています。しかし、プロジェクトは大きな課題を乗り越えていく必要があります。多くの人が、本当に自由でオープンで中立的なニュースソースを確立するのは、自由な百科事典を作成するよりももっと困難なことではないかと考えています。ウィキニュースでは、ウィキメディアのほかのプロジェクトに参加している方々の助力と、形成されつつあるコミュニティへの参加を歓迎しています。

関連ページ: ウィキニュースの参加者によるエッセイ・考察

  • Erik Moeller (Eloquence): [1]
  • IlyaHaykinson: [2]
  • TalkHard: [3]
  • Lyellin: [4]
  • Carlosar: [5] およびこのページの他の節

マスメディアとスラッシュドット:

  • Wired News Wikipedia Creators Move Into News by Joanna Glasner, November 29, 2004. [6]
  • TechNewsWorld Open-Source News? Wiki Builds a New Kind of Journalism by John P. Mello Jr., November 30, 2004. [7]
  • Slashdot: [8]

統計データ:

作成されたページ数:2,000 ページ
記事数:150-200本
記事の分類・整理用カテゴリ数: 150 カテゴリ
登録ユーザ数:800 名強
総投稿・編集回数:8000 回弱