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キャンペーン/主催者向けフレームワーク

From Meta, a Wikimedia project coordination wiki
This page is a translated version of the page Campaigns/Organizer Framework and the translation is 65% complete.

このページの内容は?

主催者向けフレームワークの草稿第1弾へようこそ、これはウィキメディアのエコシステムに参加し、コンテンツ・キャンペーンやコンテストの主催を希望する皆さんを支援するものです。User:Astinson (WMF) さんと User:SGill (WMF) さんが作成した、早期の草稿です。解説文書は現在、推敲を重ねている途中で、有意義な説明は何か、意味が通じないか、より良いものにするため、皆さんがもっと知りたい部分が私たちに伝わるよう、ご協力をお願いします。

トークページあるいは議論の空間にぜひフィードバックをお寄せください。

このページでは、コンテンツのキャンペーンを以下のように定義して進めます。

  • キャンペーンとは寄稿者を呼び集めて、一定期間、特定のトピックまたは寄稿手段に集中させるもの。Campaigns。
  • 編集大会(コンテスト)あるいはチャレンジとは、キャンペーンの一種。対象者は一般に活動に慣れたウィキメディアン、主題は質の高いコンテンツ作成に焦点を当て、通常は賞品ほかを伴う。Contests。

注記:除外するものはコミュニケーション(意思疎通)やマーケティング(運動や可視性の促進)のキャンペーン、あるいは募金活動。

枠組み

発想を生む

キャンペーンはなぜ始まる?

キャンペーンは、しばしば予想もしない場所がきっかけになって始まります。特定のミーティングにウィキメディアの異なる主催者が集まりそれぞれの技能に差があって、共通のイニシアティブが見つかった時。先例をあげます。

  • ウィキは記念物が好き は、オランダで始まった試みが下敷きにあり、当初、博物館や美術館で写真キャンペーンを開こうとしたのに、成果はあまり上がりませんでした。(Wiki Loves Monuments)
  • #1lib1ref ならびに ウィメン・イン・レッド はどちらも、ウィキマニア・メキシコシティの参加者同士が交わした会話から発展したもの。(脚注追加の1lib1ref、Women in Red)
  • アート+フェミニズムの始まりは最初は活動家の皆さんの会話がだんだん回を重ねていったもの。(Art+Feminism)
  • 中央東欧の春、ウィキメディア・アジア月間はそれぞれの地域内でもっと共同作業を広げて増やせないかという望みが原動力。(CEE Spring、Wikimedia Asian Month)
  • ウィキはアフリカが好きとはアフリカ全域のコミュニティを刺激してウィキメディア運動に参加する組織作りを意図しました。(Wiki Loves Africa)

共通のゴール

キャンペーンの主催者になるメタの参加者は、それぞれ異なる以下のようなゴールに触発されることがよくあります。

  • コンテンツの格差を埋めたい
  • 新規参加者の入門編
  • 利用者の定着率をあげたい
  • 提携先の組織あるいは資金提供者と共同作業をする、または先方のゴールを達成するため
  • ローカルのコミュニティの技能を高めたい
  • 個人が決めた課題を満たすため

ウィキメディア運動の戦略方向性にますます注目が集まる中、ウィキメディアを「無料の知識のエコシステムとして欠かせない社会基盤にする」ためのさまざまな要件を満たしていくことこそ、キャンペーンの焦点にする必要が出てきました。その要件とは私たちの使命に向かって新しい参加者を招き入れること、あるいはまた、基礎知識や欠かせない知識にある格差を埋めていくことも対象かもしれません。

どうすれば発想が生まれますか?

キャンペーンを発想し設計するには、以下の質問を問いかけてみることが重要です。

  • どんな人を対象にしたキャンペーンなのか、相手にどうすれば魅力を感じてもらえるか?
  • キャンペーンの主題やトピックは、既存の参加者と新規参加者の両方を含んでいるか?
  • 簡単で、キャンペーンの新規の投稿者にもできるどんなタスクがあるか?
  • 主催者コミュニティとキャンペーンの対象は、その主題やトピックに参加しようとして、充分な専門性を備えているか?

上記の質問にまずご自分で答えを出してみて、次に他の人たちにも同じ質問に取り組んでもらう作業を重ねるようお勧めしており、そうして複数の発想や作戦が集まったなら、先ほどの目標に対応できるかどうか、個別に探ってみてはどうでしょうか。以下の流れをご覧ください。

  • アイデアを生み出すには、コミュニティに既にいる主催者とアライあるいは外部の提携先を集めます。 運動主催者調査を読むと、対面型の共同作業では創造性が高まり信頼を強めると明らかにしています。
  • 経験を積んだウィキメディアンにも新規参加者にも魅力的な、投稿モデルに注目すること。
  • 参加者に奨励して、共通の目標を達成する方法を創造的に考えてもらうこと。多くのコミュニティは無理しない取り組み方、自分たちがすでに慣れている、あるいはまた個人的にやる気を刺激される物事を選んでいます(つまり「何でもあり」の編集イベントを企画するせいで初心者にはトピックをどう特定すれば良いか、あるいはエディタソンの開き方が理解できないせいで、新人参加者の定着率は運動全体を通して高くならない)。私たちの運動で最も成功した複数のキャンペーンでは、戦略を組織化して実践に移すという方式に大きく傾き、これらはウィキメディア運動内で「典型的」な取り組み方ではありません。

キャンペーンの報告

成功するキャンペーンにする作業全体には、キャンペーンの調整を引き受けるコアチームを置きます。チームが繰り返して実施するとして、初回にはまず材料の開発に重点的な投資が必要です -- 何しろ初めてですから、前回から材料の引き継ぎはないし、言い換えるなら他のキャンペーンから材料を援用させてもらうしかありません。

スタートアップであるがゆえに、キャンペーンの最初の数回を繰り返そうとしても、場合によっては投資した時間とエネルギーの量は、成果としてのコンテンツやコミュニティの活性化の量とバランスしないかもしれません。その後はキャンペーンを繰り返すうちに、以前の反復で作成しておいた連絡網その他の素材を再利用できるため特定の種類の作業は減りますが、コミュニティから集めたフィードバックに基づいてチームが開催を繰り返そうとする、あるいはまた、以前よりも多くのコミュニティがキャンペーンに参加を希望すると、以前よりも別の種類の作業が増えるかもしれません。

'キャンペーンの企画前に答えを求めておくべき質問:

  • 私のチームが余裕で持ち込める時間やエネルギーは、どのくらい?
  • チームはこの編集大会やキャンペーンを、単発の企画と考えているか? あるいは複数回の開催を予測しているか?
  • キャンペーン終了時点に、どんな成果が上がっていたらチームはがんばって良かったと満足だろうか? それはチームが賛成する成果か?
  • 主催者として私たちのチームには、成功に欠かせないさまざまな技能ごとに、能力のある人たちが参加しているか?
    • ボランティアと一緒に活動する場合、チーム内には重要な能力を備えた人がきちんと揃っていて、誰かが生活上の理由で作業担当から退任する場合に「辞めます」と言いやすい状況が整っているか?
    • 注記」テーマや主題の多くは、対象となるコミュニティを理解しておくことが必須になります。(例:ストーリーテリングという手法の理解。当該のコミュニティの習慣や関心事項を知っていること。)
鍵となる構成要素 アプローチ方法 役に立つ文献とツール
リソースを揃えて仲間や提携先を整える 編集大会の初期段階に、主催者から一緒に進めたい相手(allies)に協力を申し入れて、先方に意欲があるか、大会への貢献が頼めるか確認します。提携先とは以下の種別が考えられ、複数を組み合わせたり、その配下のグループと結びつく場合もあります。
ウィキメディアの提携団体
ウィキメディアのパートナー組織は地域もしくはローカルのアウトリーチ活動を調整したり、編集大会の運営に参画したり、さらにその他の能力や種類の異なる支援を頼めることがあります。ローカルの活動グループは個別の提携団体と協働しても、あるいは独立独歩でも運営にあたります。#1lib1ref と「アートとフェミニズム」の場合は地域の熱心なボランティアが大使の役割を引き受け、該当するローカルの活動チームを支援しています。
コンテンツと専門知識の提携関係
専門知識として、特定のトピックに関連した知識とコミュニティの情報を提供します。プロジェクトとしては「アートとフェミニズム」※1音楽と@カナダ建国150年※1、また#1lib1ref はすべて、それぞれのトピックに詳しい専門家や活動家の知識に大きく依存してきました。(※:1=Art+Feminism。2=Music in Canada @ 150。3=図書館員ひとり典拠ひとつ。)
文献や調査資料、メディアファイルなど、アクセス権を付与して編集大会の発想をうながしたり参加意欲を刺激したりします。一例として特定の美術館博物館、あるいはコンテンツ特化型の専門機関と共同で企画すると、編集イベントの主題をぐんと前進させます。
コミュニケーションの専門家との連携
コミュニケーションに強い提携先は、それぞれのコミュニティ(集団)がウィキメディアに向けるであろう通常の意識レベルをもっと拡充します。例を挙げます。
  • #1lib1ref(図書館員ひとり出典ひとつの意味)では活動の普及について、国内外の図書館組織に大いに頼っています。
  • 〈ウィキ・ラブ〉シリーズの〈記念物編〉〈地球編〉は写真と、あるいはUNESCO 組織と結びついて参加者を募集しました。(※=Wiki Loves Monuments、Wiki Loves Earth)
  • ウィキギャップに国連人権部会協賛が付き、編集大会の訴求範囲を広げ主題を深めました。(※= UN Human Rights supported WikiGAP。)
リソースの提携先
ウィキメディアの編集大会には、金銭とその他のリソースを複数の提供元に求めることができます -- ウィキメディア財団あるいは提携団体の助成金プログラム、現物支給を申し出るパートナー組織、あるいはその他のウィキメディア運動の外部の資金源が挙げられます。
提携して主催する
編集大会としてウィキギャップ※1BBC 100人の女性※2アムネスティとウィキペディア※3は全て、ローカルの主催者に依存する部分がとても多く、主催者は趣旨に賛同し協調して空間と専門性を提供しました。ローカルの主催者(ホスト)なら参加者に向けて意思疎通や普及活動の面を支えることができます。(※:1=WikiGap。2=BBC 100 Women。3=Amnesty and Wikipedia。)
以下について詳細をご覧ください。
作業リストを用意して参加の道順を設計

作業リストを組む

編集大会やプロジェクトの場合、大半は対象とする投稿者の一覧を設けています。編集初学者には、ウィキメディアのプロジェクト群で自分にぴったりの主題(トピック)を見つける方法がなかなかわからず、経験を積んだ投稿者ならあまり手がけたことのない主題なら出発点として簡便な一覧がほしいと感じるようです。きちんと整った作業リストなら、新人編集者は「何から始めたら良いか」迷わせず、編集大会の活動に意識を集中するよう導きます。

一覧には次に挙げる例があります。

他のサンプルを参照するには、こちらのウィキメディア運動に関連するブログ集で探してください。

ウィキデータの項目はますます充実しており、これを使うツール類がエンドユーザーに寄り添うようになると、ウィキデータ上のリストはウィキペディア空間の編集大会にしっかりした土台を提供するはずです。例えば〈赤リンクの女性たち〉(原題はWomen in Red)の場合は百科事典に執筆した記事から情報をウィキデータに持ち込んでおり、結果としてウィキメディアの全てのコミュニティに向け、著名な女性の可視化を進めていますし、〈ウィキは記念物が好き〉(原題はWiki Loves Monuments)も情報をウィキデータ用に変換しています。

ウィキメディアのエコシステムでは、作業リストの作成は重宝がられます。作業リストを小規模でもクラウドソースのチャレンジとして済ませると、その後、経験を積んだ編集者をより多く惹きつける編集大会へ発展できるからです。メインの編集大会の準備段階で作業リスト作成(複数可)を主眼にしたタスクを立て、参加をウィキメディアンばかりか図書館司書、専門家に呼びかけてはどうでしょうか。

ツールが適合すると、一覧への「アクセス」能力が高まります。キャンペーンにダイナミックなインターフェースを導入すると、投稿のバリアーが下がりやすくなります。一例として、Listeriabot(リステリアボット)を使っているプロジェクトはウィメン・イン・レッド Women in Red。ウィキメディア・コモンズのキャンペーンは新しいツールが複数あり、ISAツールを使って「関係記述」(depicts)キャンペーンを実施、マッピング用ツールは写真投稿大会で有効で、たとえばポーランドのウィキバケーション企画WikiWakacje」で採用しました。オーストリアのWikiDaheim が採用したWikiDaheim、フランスのマ・コミューネ・ウィキペディア Ma Commune Wikipédia|Ma Communeが選んだMaCommune などもあります。

参加を促す戦略を設計

対象者を明確にした簡単な方法に確実にしぼりこんで、キャンペーンが想定した観衆が参加できるようにします。例をいくつか挙げます。

  • ごく小さな貢献:図書館司書向けのキャンペーン #1lib1ref では出典検索ツールCitation Hunt(サイテンション・ハント)を採用して、膨大なオプション、特に規模が大きめのウィキペディアに用意されたものを絞り込み、ごく小さな貢献として手が届く作業項目を設けています。同じように典拠関連のISA 大会は期間を短くして成功しました。
  • 活動は目的を絞り込んで小さくまとめる:ウィキは記念物が好きというキャンペーンは明確な活動を基本とします。写真撮影です。この活動をできるだけシンプルにするため、このキャンペーンのコミュニティ※1では、簡略なインターフェースを2件作成し、この内容に貢献できるようにしました。ウィキペディアを主体とする一覧は、画像のアップロードにはウィキメディア・コモンズの画像アップロード・キャンペーンのボタンを援用、ウィキは記念物が好きキャンペーンを主催するコミュニティを対象に「モニュメントのツール」Monumental tool は、投稿のアクセスポイントを簡略化して使いやすくしました(Wiki Loves Monuments。"※":1=Wiki Loves Monuments Community。)同様に、ウィキソースで実施された推敲(すいこう)イベントでは手順の的をしぼり、ほとんどの参加者には混乱はありませんでした。例を示しますのでインド諸語のウィキソースで実施した推敲ソン(Proofreadthon)をご参照ください。
  • 期限を決めないタスクを増やす:ウィキペディアの記事をまるまる1本書こうとすると、新規参加者にとって作業が複雑すぎ、これは規模が大きめのウィキペディアだと、さらに厳しくなります。タスクを小さめに設定して編集者の皆さんにお勧めすると、オンウィキのコミュニティの習慣などをあまり知らなくても取り掛かれて、参加した編集初学者は成功体験を得やすいかもしれません。
    • アート*フェミニズムの場合、複数回の開催のたびに厳しく精査され削除をめぐる複雑な会話にぶつかってしまい、主催者は参加者に新しい記事の作成ではなく、芸術界の既存の記事で女性を主題とするものに集中するように繰り返し指定しました。
    • プロジェクト・タイガー、ウィキペディア・アジア月間、中欧東欧の春などのキャンペーンの場合、作戦として参加はすでに活動している編集者としてきました。
    • ウィキギャップ大会メニュー大会UNESCO 大会などのコンテスト類はどれもこれまで、活動がとても盛んであったのに、そろそろ参加者をひきつけたり面白いと思ってもらう面で「天井を打った」ようにも見えます。それに加えて、編集初学者の参加はとても少数です。

賞品、表彰

コンテストや報酬の要素を1つ追加すると、一部の参加者、特に経験豊富なウィキペディアンのやる気が上がります。また予想されるリスクとしては素直ではない動機を設けてしまい、同じ種類の貢献ばかり増やしてしまうかもしれません(機械翻訳の生出力など品質の低いコンテンツを矢継ぎ早に投稿する、あるいはまたメディア・ファイルやウィキデータに不要なデータを追加するなど)。コンテンツの判定と報酬や賞品または参加者の表彰を連動する予定がある場合は、参加方法に適した採点戦略を決めておくと良いはずです。下記はいくつかの例です。

主催陣への参加を促す戦略

コンテンツ投稿の戦略だけではなく、主催者側をサポートしてくれる人手をローカルのコミュニティから呼び込む戦略も設ける必要があります。詳細は、以下の「コミュニティが複製して使うパッケージ・アクティビティ」の段階を参照してください。

参加の流れを設計

初回の開催時には、投稿の全てのタイプ要件を設定する必要はありません。ほとんどの場合、初回にはメインの課題を決め、参加者から寄せられた妙案や投稿戦略を採用して次回の開催に反映しているようです。例をあげます。

  • #1lib1ref は当初は単機能で Citation Hunt への対応のみ想定し、対面型のイベントがその後の開催回で主流になるとは予想していませんでした。
  • ウィメン・イン・レッドは「赤リンクの一覧」を使いませんでしたが、同プロジェクトではその後、最も目立つ構成要素になりました。
  • アート & フェミニズムは発足時にはグローバルなイベント開催に対する備えがなく、むしろコンテンツ執筆に重きを置いていました。

作業用リスト関連のツール
  • ウィキデータのクエリ — クエリを土台に他のツールでデータを表示できます。具体的にはキャンペーンで一般的に広く使われるツールは次の2件です。
    • Listeria(リステリア)がオンウィキに一覧を作ると、ボットを使ってウィキデータのクエリ出力を「プリント」(出力)できます。リステリアを使った複合的な実例としてはウィメン・イン・レッドの赤リンクの総索引を上げることができ、ウィキデータから著名でありそうな女性を識別します。
    • Tabernacle(タバーナクル)は表組みに似た環境でウィキデータの項目の編集ができ、プロパティの追加、ラベルや解説文の翻訳がしやすくなります。

入力にはQuery Service(クエリサービス)と PagePiles(ページパイル)に加えて下記が使えます。

  • PetScan -- ウィキデータのクエリサービスを使い、メディアウィキの構造とAPI の機能を組み合わせて検索できます(カテゴリ、名前空間その他)。検索結果は、Pagepilesやオンウィキの表組みなど、複数の候補から形式を選ぶことができます。
  • 対象範囲を限定した一覧表の作成ツール -- 特定のトピックや、ウィキメディアの特定のコミュニティでは、対象範囲を限定した一覧表の作成ツールを考案しており、一例としてウィキメディアの文化多様性の観察( Cultural Diversity Observatory)では記事の順位付けツールがあります。
  • カテゴリや、オンウィキの一覧を利用する -- これまでウィキメディアのプロジェクト群を対象にした「一覧表の作成」の戦略は、ウィキメディアの編集者なら慣れ親しんでいる技能に依拠していました。ところが、それではデータが狭く、たとえデータを取り出しても別のソフトウェアで使えない、あるいは他言語のコミュニティでは活用できないなど欠点がありました。
  • Special:特別 ならびに データベースの報告 -- 各種の特別ページも、ウィキメディアのボットやツールが生成するレポート類もあり、目を通すとしっかりしたキャンペーン立案に使えるかもしれません。ところが新規参加者にはどこにあるかわかりにくく、あるいは使いこなすのが簡単ではないので -- むしろ、Petscan というツールを使って、リストを自作してみましょう。

投稿呼びかけ用のツールの例

主催者対象の支援ツール
連絡作戦と日程表を作る

時期と日程表

コンテストやキャンペーンの開催期間は、ほんの数日から1週間、まる1ヵ月とか数ヵ月などさまざまです。皆さんの活動によって観衆が異なるとその関心の範囲も変わるでしょう。キャンペーンをデザイン(立案)するとき、時期と日程表の設定は以下の点に照らしてください。

最も重要な観衆はどれくらいの期間、関心を保てそうですか?
キャンペーンの観衆は期間の長短に関してそれぞれ許容度が異なります。例えば経験の長いウィキメディアンなら7ヵ月も続いたベンガリ語10周年記念査読コンテスト(Bengali 10th Anniversary Proofreading Contest)に咲かしましたし、#1lib1脚注キャンペーンの場合は2-3週間もするとエネルギーが落ちて新規参加者の出足が鈍りがちです。この#1lib1脚注企画の場合は、企画主催者が毎年恒例の国際キャンペーンを2件、継続させて盛り返しに努め、またそれ以外の時期には、ローカルのコミュニティに#1lib1脚注イベントを開催するよう呼びかけています。
キャンペーンの主催陣はそれぞれの対応力、サポート体制の必要度に応じて日程や規模を選ぶことができます。例えば1年以上の期間を使った「カナダの音楽150」Music in Canada @ 150 および「ウィキ教育の科学の1年キャンペーン」WikiEducation Year of Science Campaigns は、こういうシリーズ化したイベント運営の要件に配慮し、アウトリーチと適性開発に十分な時空間を使いました。
主催者チームの幹部は、連絡業務のサポートにどれくらいのエネルギーを充ててどんな取り組みができますか?
これは特に寄稿者の関与を促進したり、従来はそれほどウィキメディアに関わってこなかった専門職もしくは活動家にアウトリーチするとき、キャンペーンの実施前とその最中のどちらも、定期的に一貫したコミュニケーションが重んじられます。
ローカルの主催者は、実際にイベントや活動の開始時期より前に準備期間が必要か?
ローカルの主催者にイベントの調整をしてもらう場合、準備期間はほんの4、5週から2、3ヵ月という場合から(通常はその時間枠なら編集大会・エディタソンや写真ウォークを開催可能)、数ヵ月や半年の余裕が持てる場合もあります(全国規模の「ウィキは記念物が好き」はきちんと機能する主催者チームの編成に数ヵ月を充当、ウィキ教育財団の「科学年」Education Foundation’s Year of Scienceは学校暦に依拠。)
年間でいうと、いつ頃が最適か?
キャンペーンによっては、「女性の歴史月間」とウィキメディア運動内のジェンダー格差キャンペーンの取り合わせのように(例えば「アート+フェミニズム」)、適切な年間行事の日付と連動します。国際的な記念日あるいはイベントに合わせるとキャンペーンの可視性は強調されても、イベントをめぐる連絡の結果、キャンペーンを取り下げた場合には、インパクトを減らしてしまう結果にもなりそうです。
さらに加えて、ウィキメディア運動ではイベントやキャンペーン類や活動の日程がびっしり入っています(Discuss Space 日程表をご参照)。これだけの密度では、運動の他のイベントと重複しないようにキャンペーン類を調整することは不可能で、そうであれば、一例として写真撮影会に関心を寄せる人が心を惹かれそうな、大掛かりな国際イベントの「ウィキは地球/記念物が好き」系と日程がぶつかるなら、いっそ、開催を取りやめるのも賢明です。

連絡作戦

キャンペーンまたはコンテストなら初めから終わりまで、キャンペーン参加を広報し、翻訳したり地域コミュニティのニーズに合わせてカスタマイズや適応(ローカライズ)できるように、一貫した連絡作戦の提供が重要です。一部の聴衆は、たとえば非常に献身的なウィキメディアンだったら、活動範囲も連絡網も限定的なキャンペーンでも見つけて出席するかもしれません。ただし、特に外部のコミュニティやネットワークが対象の場合、戦略は先方のニーズに応じて立てることが重要です。そういう活動なら、主催者は通常、次の配慮をして実行します。

  • 広報計画を組んで、関連するコミュニティ(アライ)および対象とする聴衆、ウィキメディアのオンウィキのコミュニティを想定(つまり一括メッセージ地域特定の通知Geonoticesまたは 一斉通知を使用)。
  • より広範なコミュニティや一般人に関心を持ってもらうように設定して、開始を知らせるブログ投稿やプレス・リリースを作成すること。
  • 視覚に訴えるデザイン素材を開発し、誰が見ても明らかな視覚的身分証明をプロジェクトに与えること。
  • SNS対応の計画を確実に行うこと(特定のSNSでは「必殺」ハンドル名、他と紛らわしくないハッシュタグを使うなど)。

問い合わせ対応の管理

Most external-facing campaigns maintain some sort of contact tracking strategy among the meta-organizers or on each local team’s tracking environment. There are typically two types:

  • Spreadsheets or lists -- maintaining some type of collaborative tracking document (usually in Google Sheets) for maintaining information or contact lists. Onwiki lists can be useful for contacting Wikimedia communities.
  • Contact Management System (CMS) - Part of the scalability of the Art+Feminism and WikiEducation Foundation’s Year of Science campaigns was the use of robust CMS software that is designed for communication campaigns. At this moment in time, there is no centralized software solution for this in the movement.
Package activities for communities to replicate

Some types of campaigns have in-person events or multiple local digital activities. If you intend to run these activities, it is important to provide guidance for organizers from multiple organizations, contexts or levels of experience in the Wikimedia movement can replicate it.

Organizer focused toolkits from existing campaigns include:

  • Art & Feminism provides a clear package of training materials for running an event -- the event kit includes a mix of “best practices” for running editing events, that include both small pieces of advice (like addressing the 6 accounts per IP limit issue) as well as a suite of teaching and training materials.
  • #1lib1ref iterated after the first year of the campaign to provide a newcomer oriented “Coffee Kit” for participants who want to run “coffee hour” activities as part of the campaign. In the first year, the organizing team recognized that folks were running small editathon-like events as part of the campaign. During the second year of the campaign, the team created an explicit invitation for first-time organizers, and iterated on that documentation as they identified other challenges (i.e. by adding increased guidance on how to use the Programs and Events Dashboard for that kind of activity).
  • Wiki Loves Monuments maintains an organizers kit focused on creating a national level campaign for each participating country, focused on the technical steps for each part of a national campaign. Unlike the Art+Feminism and #1lib1ref kits, the Wiki Loves Monuments kit includes more focus on technical workflows that assume more knowledge of Wikimedia projects.

New organizers may face unexpected challenges. If planning for local community activities, meta organizers might need to help local organizers connect with infrastructure or event partners. In Art+Feminism, the central organizers distribute the organizing packages alongside support connecting with Wikimedia trainers and other resources needed for the local event. In both Wikimedia Sverige’s partnership with the Swedish Embassies for WikiGap and BBC 100 Women editathons and the Amnesty and Wikipedia event supported by Wikimedia UK, the affiliate supported connecting local partners with Wikimedia Communities.

Editathon trainings and resources:

キャンペーンへの参加

ウィキメディア運動におけるキャンペーンの典型として貢献にあてる時間がかなり制限されており、投稿、見守り、意見交換という志の高いサイクルをうまく回すと参加のレベルを引き上げることができます。参加者の徳に依拠するだけに、いつも必ず有機的に働くとは限りません。意思疎通が苦手な参加者もいるでしょうし、自分から誰かに声をかけて参加を呼びかけるのは上手じゃないかもしれないし、なによりも、オンウィキのローカルのコミュニティはウィキメディアのコミュニティに入ったばかりの初学者につらく当たらないよう気をつけることと、補佐をしっかりして苦い思いをしないで済むようにすること、(その人たちが)定着してイベントの一員になってもらうよう配慮は欠かせません。プロジェクトに勢いをつけて保ち続けるには、投稿の見守りと補佐のプランを立てることも重要です。

Before the Campaign Engagement Window, consider asking yourself the following questions:

  • Is the organizing team ready to support newcomers and participants in the campaign? Do you know how to monitor and supporting participants?
  • Have you begun preparing update communications, so that it is easy to send out updates to participants during the campaigns?
鍵となる構成要素 アプローチ方法 役に立つ文献とツール
対象となる投稿 参加と意思疎通の戦略がうまく回ると(上記の説明ご参照)キャンペーンにへの投稿者各人やローカルのコミュニティの貢献が始まります。どんなに望んでも投稿が始まらない場合は、以下の質問に答えてみて、意思疎通の方法または投稿の戦略をもう一度、見直してはどうでしょう。

If contribution does not happen how you hoped, consider reevaluating your communications or contribution strategies with the following questions:

  • 対象とする視聴者向けの連絡作戦は効果が出ていますか? その当該の視聴者には、メッセージに込めた明確なストーリーが響いていますか? 利用している連絡チャンネル経由で、メッセージは当該の視聴者に届いていますか? あらゆる場所にいる共感者(アライ)や提携先から支持や応援をもらう方が良いですか?
  • 設定してある参加方法は対象者にわかりやすいですか? 何度か繰り返したり、より適切な説明文を付けたり、投稿の戦略をもっと簡素にする必要はありませんか? 文脈の壁のせいで参加を妨げる文脈の壁はありませんか?(つまり予測した参加者にはデジタルの技能が足りないのではないか)
  • 参加者は事前に十分な研修を受けてあるか、あるいは参加方法を明確に指示されていますか? 追加の研修を実施した方が良いですか?

Many campaigns, contests or newcomer invitation strategies don’t work in their first iteration: that is okay; iteration and learning from these experiences is how the WIkimedia movement identifies gaps and opportunities for new activities.

参加状況をモニターする

Work with local teams, judges and reviewers to monitor the quality of the content being created and provide feedback to the contributors. Most events or campaigns devote time and energy as part of the campaign to finding high quality example content for communications and for showing examples of ideal content for folks who are just beginning to participants.

During contests, it's important to monitor and provide feedback so that contributors have an opportunity to improve the work that’s not up to expectations from the community. Moreover, most campaigns involving newcomers encounter deletion or other both negative and positive community interactions.

2020年には編集初心者がおおぜい参加して、ひとり単位では少量の編集だったキャンペーンは2件あり(5月の#1lib1refおよび#WPWP)どちらの場合も大規模ウィキペディアで破壊的な投稿をした新人編集者は低率でした。双方の主催者が努力した点とは、a) この問題をきちんと把握すること、b) この問題を表明したいが困っているコミュニティと意見交換すること、c) 編集初学者というコミュニティがやめてしまわないように提携組織や国・地方別協会 と協力することです。前例の経験について詳しく知りたい場合は、こちらのWPWP 主催者にインタビューしたブログ投稿をご参照ください。

ツール:
Communications for engaging contributors

Provide regular updates such as weekly statistics, leader of the day, etc., to motivate existing and engage new contributors. Communications often highlight the participation of communities and stories about individuals involved in the campaign as a way of both encouraging strong participants and reminding other participants of the opportunities related to the campaign. Here are some good examples of ongoing communications about the campaign content:

  • The #1lib1ref team maintains a leader tracking tool to encourage high-volume contributors to keep contributing.
  • #1lib1ref and Art+Feminism encourage local events to share pictures and descriptions of those local events on social media and then use central media handles to spread that content.
  • WikiProject Women in Red maintains an ongoing stream of updates about important or interesting content, especially focused on identifying articles for deletion and quality content.
  • Projects like Art+Feminism and Women in Red typically have volunteers who look for articles that can be promoted within English Wikipedia into DYK and other statuses – as a way of recognizing quality content by organizers.
  • In Wiki Loves Monuments 2019, some communities used the Quarry tool to reengage contributors from previous years

Campaign Followup

Campaign followup is a really important component of organizing campaigns: it is an important part of the long-term impact of campaigns, a moment where high quality contributions and organizing can be recognized, impact communicated, and lessons learned shared with the broader Wikimedia movement.

Key Components Approaches Further Reading and Tools
Follow-up and re-engage contributors
Followup communications
Judging

If the contest wants to identify and support some type of recognition or scoring based on quality or quantity of impact, you may need a planned judging process. For example, Wiki Loves monuments goes through several rounds of first National Level and then international level judging of photographs using the Montage Tool.

Announcing Winners and Awards

Many contests or campaigns have competitive rewards. Some projects focus on intangible awards, such as barnstars, recognition through award ceremonies, or supporting the content as featured content. Other projects provide something tangible: internet access, gift cards or cash rewards, swag, or materials. Consider getting more tangible rewards as in-kind donations from partners.

When announcing Winners, consider creating a blog post, press release, or other broadcast of the content -- its a good way to educate the public about how individual contribute to Wikimedia projects. Examples include the annual announcements from Wiki Loves Monuments and Wiki Loves Earth.

Moreover, award ceremonies can be good ways of taking something that sometimes feels abstract (contributing to an online community) and make it practical. Moreover Award ceremonies are good ways to encourage press, partner awareness, and recognition of volunteers.

Reengagement

To ensure contributor retention, create a follow-up plan for notifying and engaging folks after a campaign. Some campaigns and contests, like WikiProject Women in Red, have natural “homes” for ongoing participation after the campaign -- developing a WikiProject for ongoing contribution is a good way to do that.

Other projects like #1lib1ref and Wiki Loves Monuments rely on local organizing teams to keep track of participants, and engage them in local Wikimedia activities. Encouraging local organizing teams to work with local Wikimedia affiliates to keep them and campaign participants involved involved.

Most programs, outreach and campaigns in the Wikimedia movement do not have high ratios of retention of newcomers. Consider running experiments with your campaign and community to improve retention and sharing those experiments with the broader movement.

Tools:
評価と報告

Evaluation is important for campaigns and contests in a number of ways: first it can help articulate the impact of the work for sharing and communication subsequent the campaign; second the visibility of impact can encourage others to participate in future campaigns or create their own inspired by your work; and last by learning from what did and didn’t work when organizing an event.

Reporting impact

Most campaigns have impact reports of some sort, to help both individual participants and the wider community see and understand the impact of the work. These reports are also useful for helping partners and funders understand the work that you have completed. Here are some example reports:

Describing learning and identifying next steps

Campaigns involve iteration, experimentation and often innovate in how Wikimedia communities. Some communities describe the learnings in the general reports (see Reporting Impact) but additional reflections on what worked, what didn’t work and how to implement improved support for the program can also be helpful.

Tools:

Specialized results tooling: