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ウィキメディア概報 (2012年4月)

From Meta, a Wikimedia project coordination wiki
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2012年4月のウィキメディア財団報告書及びウィキメディア技報抄録ほかウィキメディア運動の重要行事について

ウィキメディア財団概報

資金募集と組織提携のモデルの拡大

ベルリンで行われたウィキメディア理事会会議での決議を受けて、ウィキメディアプロジェクトのウェブサイトを通して集められた資金を分配するやり方の新しいモデルを作る作業が進められています。中核的運用業務とWMFの運営準備金を除いて、(チャプターの資金とWMFの非中核的運用業務の資金を含む)その資金のすべてが、新しくできるボランティア主導のFunds Dissemination Committee (FDC、資金分配委員会)の勧告にもとづいて 分配されます。別の理事会決議では、ウィキメディア運動における新しい組織提携のモデルが承認されました。"Movement Partners" 「運動パートナー」(似た使命を持ち、ウィキメディア運動の仕事を積極的に支援する組織)、 "National or Sub-national Chapters" 「国別・国内地域別協会」(すでに存在する国別協会、チャプターのモデル)、 "Thematic Organizations" 「テーマ別組織」(ウィキメディア運動を代表し、ウィキメディアの商標を使い、特定のテーマに焦点を当てた活動を支援する非営利組織)、 "User Groups" 「ユーザ会」(開かれた会員制の会で、法人化されていてもいなくてもよい)です。

インド系言語のアウトリーチ

世界展開部門の職員Barry Newsteadがインドを訪れ、インド系言語のプロジェクトを支援する活動の一環として、バンガロールで行われたWikisangamotsavamとマラヤーラム語コミュニティの会合とに参加してウィキメディアンらと会いました。インドチームは7つのインド系言語コミュニティと活発に連携してアウトリーチ、ソーシャルメディア戦略、コミュニティの勢いを築く試みに取り組んでいます。

ウィキメディアの携帯機器版ウェブサイト(赤は非英語版)の閲覧回数と年次計画での目標値である20億回との比較

携帯機器版の閲覧回数が目標値に到達

ウィキメディアの携帯機器版ウェブサイトの閲覧回数月間20億回の里程標に到達しました。これはWMFの2011年-2012年の年次計画での目標のひとつでした。

迅速なソフトウェア開発サイクルに向けて

ウィキメディアの技術者らはソフトウェア展開のサイクルをより迅速なものに切り替え、最新のMediaWikiソフトウェアをウィキペディアとその他のウィキメディアウェブサイトに2週間ごとに展開することになりました。

データと傾向

3月の全世界純訪問者数:

4億8900万人 (2月比+2.7%、前年比+22.3%)
(ウィキメディア財団全事業のcomScoreの数値。4月の数値は翌5月にcomScoreから発表される)

4月の閲覧要求回数:

173億回 (3月比+0.4%、前年比+18.2%)
(携帯情報端末による接続を含む、ウィキメディア財団全事業。サーバー記録)

2012年3月の活動中の登録編集者数(月間編集回数5回以上):

85,090人 (2月比+0.2%、前年比-4.5%)
(ウィキメディア・コモンズを除くウィキメディア財団全事業。データベース数値)

2012年3月の通知表: http://reportcard.wmflabs.org/

財務

(決算情報は、本報告の2012年3月時点)

次の決算情報は全て、2011年7月1日~2012年3月31日期のもの。

収入 $ 32,054,861
支出
 技術費 $ 7,788,192
 共同体・募金活動費 $ 3,212,763
 全世界展開費 $ 2,984,100
 統制費 $ 718,116
 財務・法務・人事・運営費 $ 4,607,656
支出合計 $ 19,310,826
総利益(括弧は損失) $ 12,744,035
  • 収入は、当月は予算390万ドルに対し実績190万ドルと、予算を200万ドル(53%)ほど上回りました。
  • 今年度累計は予算2860万ドルに対し実績3210万ドルと、予算を350万ドル(12%)ほど上回りました。
  • 支出は、当月は予算220万ドルに対し実績230万ドルと、予算を11万2000ドル(5%)ほど上回りました。
  • 今年度累計は予算2110万ドルに対し実績1930万ドルと、予算を180万ドル(8%)ほど下回りました。
  • 現金持高は3060万ドル(2012年3月31日現在)。約13ヶ月分の費用に相当。
2012年5月3日に行われたウィキメディア財団の月例指標・活動会議(4月期)の動画

その他の活動概報

「駐在ウィキペディアン」モデルの成熟

大英図書館は先日、(ウィキメディアイギリス協会とともに)駐在ウィキペディアンを受け入れる文化施設となることを発表しました。これを通じて、大英図書館職員とウィキメディアコミュニティのつながりが支援されます。権威あるアメリカ美術連盟2012年大会で、世界から集まった駐在ウィキペディアン5名がこの協働の枠組みを紹介しました"This Month in GLAM"4月号のニュースレターでは、イスラエル、ドイツ、スウェーデンでの駐在ウィキペディアンの求人が報告されています。

ウィキデータのスクリーンショット第一弾

ウィキデータがウィキ間リンクの取り組みに着手

最初の1ヶ月間のあいだ、ウィキデータチームはプロジェクトの第一段階の取り組みとして、ウィキ間リンクの集中管理場所を作りはじめました。ウィキデータの基盤として、2つのMediaWiki拡張 Wikibase ClientWikibase core が開発されています。 デモ版が近く公開されます。

モンマスペディア・プロジェクト発の多言語競技会

モンマスペディア、「ひとつの町全体を対象にした初めてのウィキペディア・プロジェクト」の一環として、チャールズ・ロールズ競技会が開催され、モンマスについてのコンテンツを複数の言語で改善もしくは投稿したウィキメディアンらに賞がおくられました。また、ウェールズで初めての会合が4月にこの町で行われました。

タミル語版の競技会での受賞エントリ2件のうちの1つ:インド、タミル・ナードゥ州での Rekla レース(牛のカートレース)

タミル語版のマルチメディア競技会

ウィキペディアタミル語版のコミュニティは、"Tamil Wiki Media Contest" (タミル語版ウィキのマルチメディア競技会)を完了しました。競技会では307名から15000件のマルチメディアファイルの投稿がありました。

データベース会社がウィキメディアンにアクセス権を寄付

ウィキペディアとその姉妹サイトでの活動を支援することを目的として、ウィキメディアン600名以上が HiBeam Research データベースへの1年分の無料アクセス権を受け取りました。活動的な編集者は今でもプロジェクトの応募ページで応募することができます。