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Universal Code of Conduct/Discussions/Japanese community

From Meta, a Wikimedia project coordination wiki
掲出 --YSaigo (WMF) (talk) 03:00, 2 June 2020 (UTC)(6月離任予定)[reply]
掲出 --YSaigo (WMF) (talk) 09:56, 6 May 2020 (UTC)[reply]

W:ja:Wikipedia:井戸端/subj/ユニバーサルな行動規範について【ご意見募集】でも日本語圏コミュニティへの意見を募集しています。--Tmv (talk) 06:02, 27 April 2020 (UTC)[reply]

ユニバーサルな行動規範について(ご意見募集)

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For multilingual users, please input on a page for you, thank you.


お知らせ:回答の方法は以下の「【質問集】」をご覧ください。下記の#要領でウィキメールを使うと非公開でご回答いただけますが、通信の内容は個人特定情報 (*) を除去し、このページを含む公開の協議で共有することがあります。あらかじめご了承ください。4月29日までにいただいた回答は、次の段階の協議の場に反映される予定です。



人であればどこのだれでも、すべての知識の総体をフリーに共有できる世界。皆さんと一緒に2030年の姿を想像してきました。ウィキメディア運動に参加する人はだれでも、このビジョンをいだきます。とてつもない目標への道のりは平坦ではないでしょう。

これまでプロジェクト群に 高い水準のコンテンツをもたらそうと常に意識してきました。そんな私たちは、しばしば礼儀を忘れない方針を保つために苦労しています。貢献者がいじめや嫌がらせの標的になって苦しんだり、あるいは他者の無礼な行動に傷ついた事例は数知れません。そのような非友好的な雰囲気に遭遇してウィキメディアの活動をやめてしまった利用者は少なくないですし、ひるがえって重要な知識を得る機会を失ってきたことになります。これらの状況の背景には多くの要因があり、そのひとつに、ウィキメディアのプロジェクト群にユニバーサルな、すなわち共通の行動指針を置いていないことがあげられます。

ユニバーサルな行動規範 (以下 UCoC: Universal Code of Conduct) とは、そのギャップを埋めるものです。背景の考え方はさまざまなプロジェクトで既に用いられてきた行動指針を調和させ、拘束力のある行動方針の標準を一式にまとめて、運動全体で採用していこうとしています。 これらはすべてのプロジェクト、すべてのコミュニティの皆さんおよびすべての職員に等しく適用されます。UCoC プロジェクトは運動戦略の勧告の成果でありウィキメディア財団理事会の承認を受けました。

そこで、ウィキで活動しておられる日本語コミュニティの皆さんにお尋ねしたいと考えます。

お尋ねしたい質問は6問です。回答される場合、あまりにも設問が漠然としていて書きづらいようでしたら、具体的な事例を思い出されると筆が進みやすいかもしれません。以前、もしかして、記事の執筆者のだれかがもめごとに遭遇したときに、その執筆者のトークページに投稿された指摘や批判が何を意味しているか状況の理解を助けたり、執筆記事のトークページで説明したり、記事の問題とされた部分を編集・修正するなど、支援された経験などはおありではないでしょうか。そのときにプロジェクトの「方針」あるいは「ガイドライン」のどれかを読むようにお勧めしませんでしたか? あるいはご自身が投稿者として同様の経験をされたときに、他の方にどのような肯定的なサポートを受けたか、どの方針やガイドラインが役立ったか、お聞かせいただくことはできませんか?

一例として、新規記事を執筆したのに記事に予想外の編集を受けた、または当該記事のトークページにて理解しにくい投稿があって戸惑った、外国語版から翻訳して日本語版に載せた記事が、著作権の不継承を疑われたなどのケースを想定しています。どなたかほかの利用者から相談されたことはありませんか。その場合、事態の説明(トークページの指摘が肯定されるべき編集かいじめや嫌がらせかの判別)や、トークページに指摘した投稿者が何を質問しようとしたのか、あるいは相談者がどう返答するとよいか解説されたなどなど、流れを6つの質問への回答に織り込んでいただくのもひとつの方法です。

さて、今回の御意見聞き取りは、さまざまな言語版やプロジェクトに「進行役」を配し日本語コミュニティでは私を介して皆さんのご意見やご提言を集めようとしています。詳しくお聞かせ願いたい点を後日、再度、お尋ねするかと思います。質問、あるいはこのプロジェクトに関して説明が足りないところがありましたら、ぜひご指摘ください。 持ち帰ってお答えできるようにします。

ところで、この 「ユニバーサルな行動規範」とは、すべてのプロジェクト、すべてのコミュニティの皆さんおよびすべての職員に等しく適用されます(日本語コミュニティなど、すでに行動のルールをきちんと決めていることも承知しております。)そうは申せ、それぞれのプロジェクトに既存の方針や指針を塗り替えるものではありません。むしろご参加の日本語版プロジェクト群で経験されたことから、あるいは日本語版ウィキペディアについてお答えいただけるなら「Wikipedia:方針とガイドライン」から、これはぜひ世界で通用させたいというお勧めはないでしょうか。あるいは日本語版ウィキプロジェクト(ウィキ○○○○、コモンズなどなど)でなら通用するけど、他の文化やプロジェクトには持ち込めないものもあるかもしれません。

参加したい善意の利用者を取りこぼさないユニバーサルな場を作り、2030年にあらまほしい姿へとウィキのプロジェクト群が伸びていくには、このプロジェクトを介して皆さんからご提案とフィードバックをご示唆いただくことが肝要と考えます。もちろんすべてのコミュニティと文化を代表する「ユニバーサル」な価値をまとめるなど非常に困難であると認識します。ただ基本の指針一式をそろえ、貢献しようとする人のだれもが安心でき、安全な場所を確実にもたらすことは必ずかなうと考えます。

皆さんのお知恵をかしていただき、行動規範の文言と内容を整える機会ととらえ、ウィキメディア運動を嫌がらせ行為のない場所へと率いるため、ぜひお力添えいただけないでしょうか。なお、日本語版ウィキペディアの「井戸端」でも協議にご参加いただけます。

このプロジェクトにとって、皆さんからの提案とフィードバックが肝要です。もちろんすべてのコミュニティと文化を代表する「ユニバーサル」な価値をまとめるなど非常に困難であると認識していますが、基本の指針を一式そろえ、貢献しようとする人がだれでも安全な場所を確実にもたらすことは必ずかなうと考えます。

では下記の「回答欄の#波線部分」へ投稿してください。コメントは#議論のページへどうぞ。回答は「質問集」を転記し、ウィキメールにてご回答いただく方法もお選びいただけますが、いずれコミュニティの皆さんに還元できるよう、個人特定情報を削除し (注=*)、このページを含む公開の協議で共有することがあり、あらかじめご了承ください。

(*= 個人情報の取り扱いは本件に関するプライバシー保護について (日本語参考訳) をご参照ください。

お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくご検討ご協力のほどお願いします。

--YSaigo (WMF)

○ 背景
大きな流れとして、ウィキメディア運動が2030年にどんな姿であってほしいか、方向性の話し合いが2018年から交わされてきました。2020年に入り、その実施に向けた勧告の最終案をまとめる作業が進行中です。
  • 戦略/ウィキメディア運動/2018-20/勧告(2020年1月時点の草稿)[2]
  • 勧告13項目の早見表[3]
注釈
  1. ご意見募集はメタ・ウィキメディアの特設ページのほか(下位ページに英語版あり。)、ウィキペディア日本語版井戸端で実施しました
  2. 戦略/ウィキメディア運動/2018-20/勧告」(2020年1月時点の草稿)
  3. 勧告案13項目の一覧表(2020年1月時点の草稿)」(PDF・日本語版)

【質問集】

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ユニバーサルな行動規範 次の(1)から(6)をコピーして「回答欄」にペースト、ご記入ください。

(1)参加しておられるプロジェクト名と、そこで発生する問題行動に関して、もっとも深刻なものは何ですか?

(2)対処するには通常、どのような手順をとりますか? ウィキペディアの方針に照らすだけで十分でしょうか?

(3)もしユニバーサルな行動規範が導入されるとしたら、どう思われますか?

(4)何か気がかりなことはありますか?

(5)ユニバーサルな行動規範 (UCoC) にぜひ反映したほうが良いことは何でしょうか?

(6)反対に、ユニバーサルな行動規範に含めないほうが良いことはありますか?


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【回答欄】

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(1)参加しておられるプロジェクト名と、そこで発生する問題行動に関して、もっとも深刻なものは何ですか?

参加しているプロジェクト名は日本語版ウィキペディア(ja.Wikipedia)です。最も深刻な問題行動は、荒らしや編集合戦などに例えられるコミュニティを疲弊させるなどの問題を持つ利用者ではないでしょうか。削除依頼で1人の利用者が削除に反対したために議論が異様に長引いたことは私の記憶の中ですぐ思い出せるものだけで2つあります( | )。他のウィキプロジェクトがどうなのかはわかりませんが、こういう事態はもっと減らした方が良いと思います。こういうことに利用者がエネルギーを使わずに済んだら。もしかすると日本語版ウィキペディアで管理する人がいないと言って結局実行に移っていない加筆大会定期化の案ももっとスムーズに議論が行われ、実行されていたかもしれません。

(2)対処するには通常、どのような手順をとりますか? ウィキペディアの方針に照らすだけで十分でしょうか?

方針に沿うだけではダメな場合もあるでしょう。利用者さんはみんな違う人間ですから、行動や性格ももちろん違います。ですから一つの方針という型にはめてきちんとなるかと言われれば、当然答えはnoです。このTemplateを見るとわかりますが「行動のルール」などと利用者の行動についてのガイドラインはたくさんあります。それなのにのように投稿ブロック依頼が長くなってしまうのは、利用者の違いによって、依頼が微妙に違ったケースになってしまうからだと私は考えています。そういった意味で、ユニバーサルの規模になるとそういった部分について、対応がより難しくなるのでは、と思い、その部分が不安です。

(3)もしユニバーサルな行動規範が導入されるとしたら、どう思われますか?

ユニバーサルな行動規範の導入自体には、大賛成です。方針のないプロジェクトに、ユニバーサルな行動規範という方針を与えればローカルの方針が作られる前の無方針状態を防ぐことができます。ですが、プロジェクトにより(というより言語により)文化などは違いますから、ユニバーサル規模の方針は、最低限守るべきもののみを記載し、あとはローカルな方針にゆだねた方が良いかと思われます。

(4)何か気がかりなことはありますか?

上でも書いたように、ユニバーサル規模の方針となると、それが通用する利用者もとても増えます。つまり、ローカルの方針よりも柔軟性が問われるのではないでしょうか。そういった点にしっかりと対応できないと、このプロジェクト(ユニバーサルな行動規範)は失敗する、もしくはうまく機能しなくなるかもしれません。その点が少し気がかりです。

(5)ユニバーサルな行動規範 (UCoC) にぜひ反映したほうが良いことは何でしょうか?

方針を作る前の状態のプロジェクトにも機能するものですから、言葉の定義についての方針などをおもに反映すればいいのではないでしょうか。

(6)反対に、ユニバーサルな行動規範に含めないほうが良いことはありますか?

上でも書きましたが、ローカルで微妙に誤差がある方針などはわざわざユニバーサル規模で設定しなくていいのではないでしょうか。文化によっての違いというものがありますし、そこまできっぱりと決めてしまうとあるプロジェクトではない方が良かった、とか、あるプロジェクトではそれがあると問題が生じてしまう(プロジェクトの方針を大幅に変えなくてはいけなくなる)、とかいう事態が発生しかねません。とはいっても、現在とてもたくさんのプロジェクトがありますから、なかなか難しいかも知れませんが、できるだけ設定しないようにした方が良いのではないかと思います。
  • Tmvさん、さっそくにご意見ありがとうございます。ご懸念 (1) (2)、ユニバーサルをうたうからには対象者が増えるとともに文化の差異にも配慮が必要 (3) (4) (6) とお書きいただきました。3件の依頼案件過去ログへのリンクを記号化で統一しましたがどうか悪しからず。—YSaigo (WMF) (talk) 19:42, 22 April 2020 (UTC)[reply]


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(1)参加しておられるプロジェクト名と、そこで発生する問題行動に関して、もっとも深刻なものは何ですか?

日本語版ウィキペディア(JAWP)に参加しています。深刻な問題といえばやはり荒らしenではないでしょうか。誰でも編集できるフリー百科事典だからこそ防ぎきることは難しいですが、記事の作成や編集といった建設的なことを行おうとしていた利用者の手を止めてしまうでしょう。

(2)対処するには通常、どのような手順をとりますか? ウィキペディアの方針に照らすだけで十分でしょうか?

方針は、個々の事例に対応するのに一定程度の効果を担っているでしょうが、それだけで全てをカバーし切れるとは思いません(これは荒らし以外にも言えることです)。具体的な事例には臨機応変さが求められ、これは人の力をもって初めて解決に導けるものだと思います。仮に(それが技術的にどうかは置いておいて)方針のみを基に全ての案件に対して処理するBotenがあったとすると、それは不必要な言い争いを増やすだけではないでしょうか。具体的な事例に対応するのは人の手が、つまり人の発想力が必要不可欠なのです。

(3)もしユニバーサルな行動規範が導入されるとしたら、どう思われますか?

ユニバーサルな行動規範の導入については賛成です。ただ、各言語(を話す地域)においての文化を尊重するためにも、ユニバーサルな行動規範で定義するのは必要最低限の「プロジェクト全体の心構え」的な点に留めておいたほうが良いと思います。

(4)何か気がかりなことはありますか?

ユニバーサルな行動規範が制定されたことによって、最悪の場合は利用者総出で方針を一から見直さなければならなくなるかもしれません。そのような事態を回避するべく、上でも書きましたとおり「プロジェクト全体の心構え」的な点に留めておくことが重要だと思います。

(5)ユニバーサルな行動規範 (UCoC) にぜひ反映したほうが良いことは何でしょうか?

Tmvさんも仰っているとおり、言葉、主にウィキペディア用語enを柔軟な形で定義しておいても良いのではないでしょうか。

(6)反対に、ユニバーサルな行動規範に含めないほうが良いことはありますか?

ローカルの方針に影響が出そうなことです。既存のローカルに悪影響を及ぼしてしまうようなことはなるべく載せないよう削っていくべきだと思います。上でも述べたように、「プロジェクト全体を通していえる基本中の基本」のみに絞って書くべきです。あとは、新設の言語版でも、他の言語版を参考にしてうまくやっていけると思います。
  • Atmark-chanさん、ご回答をありがとうございます。うっかりしていちどご回答が白紙になってしまい、大変失礼しました。しかも気づかないままだったのですが、復原いただき感謝申します。
さて、(2) で問題案件は人が対処してこそ、より円滑に終了できると述べられたことを受け、(3)(5) はUCoCに望まれる面、(4)(6) で留意すべき点を拝読しました。(4) の言語版・プロジェクト単位で既存の行動ルールを洗い直す事態を避けること、新設言語版は既存の言語版の行動ルールを参照して決める道があることを述べられました。なるほど用語の統一は、「利用規約」ほか基本として重要なポイントのご指摘で作業班に申し送ります。
一点、確かめさせてください。(1) にご指摘の荒らしなど不正行為に対処するとき、具体的に日本語版ウィキペディアで「方針・ガイドライン」のどれを根拠として示されているか、おおざっぱな印象はいかがでしょうか。それをお聞きしたい理由は、1点目としてコミュニティによっては嫌がらせなど存在しないと利用者が考えているからなのです。単一の国別協会に属するコミュニティでも、多言語・多文化コミュニティだとそれぞれに固有の捉え方があるようで、部内会議でも担当者が「私たちのコミュニティに嫌がらせはない」と断じられたケースの報告が複数ありました。
2点目としてこれまで皆さんからいただいた回答を信頼安全チームに伝えたところ、「裁定委員会」というシステムを設けないのに、不正行為の対策で大混乱に至らない日本語コミュニティは珍しい例のようで、具体的な過程を尋ねられました。なにが嫌がらせか互いの理解を明らかにしても、ご指摘の通り、荒らしを受けた執筆者の負担、解消に臨む人の時間と労力はどのコミュニティでも大きな課題です。もちろん同じ言語版でも利用者ごとに線引きの揺れがあるものと考えられます。それもあり、日本語版の問題解決では皆さんがどの方針やガイドラインの項目を援用されているか、尋ねられました。
つきましては、具体的な事例をリンクしていただくか、あるいは印象深い複数の事例を見回し、たとえば8対2で方針AとガイドラインBとか、6対3対1で方針Cと方針DとガイドラインEとかくくってください。お知恵をお借りできると助かります。お忙しいかと拝察し、ご負担でないと良いのですが、5月2日土曜までにお返事いただくのは厳しいでしょうか。--YSaigo (WMF) (talk) 12:43, 29 April 2020 (UTC)[reply]


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~~~~~~~ これより上に質問集をコピーペーストしてお答え願います。波線は消さないで必ず残してください。 ~~~~~~~~~

日本語話者コミュニティと協議

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目的

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ユニバーサルな行動規範(UCoC)とは、ウィキメディア運動戦略の方向性に沿って進められている勧告づくりで浮上してきました。おおまかな経緯は、以下の「背景」節にあるリンク先をご参照ください。コミュニティの皆さんと建設的な会話を展開し、運動に共通の行動指針一式をもたらせないか、そうして安全安心を高め嫌がらせ行為の問題に対応する確固とした方策を探ろうとしています。

UCoC プロジェクトはこの協議の段階で、ウィキメディア運動にとってどんなユニバーサルな行動規範が望ましいか、コミュニティからご意見を集めます。ちなみに6つの質問をご用意したのですが、皆さんからのご回答によって、ウィキメディア運動という世界のコミュニティにとって共通の行動規範と、そのあるべき形を示していただき、影響を与える機会と考えてください。

背景

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大きな流れとして、ウィキメディア運動が2030年にどんな姿であってほしいか、方向性の話し合いが2018年から交わされてきました。2020年に入り、その実施に向けた勧告の最終案をまとめる作業が進行中です。

  1. 戦略/ウィキメディア運動/2018-20/勧告(2020年1月時点の草稿)
  2. 勧告案13項目の一覧表(2020年1月時点の草稿) 」コモンズに収蔵、PDF形式・英語版、同・日本語訳
ご注意:上記のリンク先にある文書2件は、いずれも2020年1月時点の草稿であり、ウィキメディア財団の承認を得たものではありません。


ユニバーサルな行動規範について【報告】

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コミュニティの概要

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開設日:2001年5月11日。19年前[1]

貢献者の数値データ

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活動中の編集者数、管理者数ほか[1]

  • 管理者:37人
  • 活動中の利用者:1万5,024人 (登録者数:162万9,728人)

コンテンツの数値データ

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記事、プロジェクトのサイズ(バイト数)[1]

  • 記事:120万4,352
  • 総計: 357万,280
  • 総計: 357万,280
  • 編集回数: 7,717万3,770
  • ファイル: 8万6,100件
  • 深さ[2]: 83

独自性

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編集者から意見を集める場所として想定したウィキペディアの井戸端は、編集歴が短い利用者が意見表明に参加する場とは捉えられてないこと、井戸端をよく読む利用者は負の経験をしのぎ活動を続ける「生存者」という指摘があった。ウィキペディア日本語版の井戸端の経緯を読み、ウィキメールを介した非公開の意見表明を選ぶ利用者もあった。

ウィキペディアの井戸端で公にコメントする利用者は主に男性で、編集の経験は長い傾向にある。また初学者の#相談窓口(後述)がないことから、調査対象として初学者の抽出が難しい。あるいは衝突の現状や当事者を把握する裁定委員会があれば、いじめや嫌がらせの当事者の話を聞く機会が増える可能性はある。

日本語コミュニティは利用者グループとして登録を検討しながら、2012年以降は停滞している。そのため日本語コミュニティの実情が財団に伝わりにくい。反対にコミュニティの視点に立つと、財団の意見募集の告知文が英語だけで、リンク先の議論の解説、さらに関連ページも多言語化が遅れており、肯定できない[lower-alpha 1]

コミュニティの採用する行動の方針の概要

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ウィキペディア日本語版が定める、利用者の行動に関する方針とガイドラインは3分類される。すなわち2群の方針は「行動規範」に相当する「利用者の行動のルール」14項目(wikidata)と、「ウィキペディアでの合意形成」8項目(wikidata)である。また「利用者の行動についてのガイドライン」10項目(wikidata)が推奨されている。

聞き取り調査

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プロセス

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どのようにしてコミュニティに連絡したか?

  • ウィキペディア(以下、jawpと表記):井戸端でご意見募集[3]
  • コモンズ:井戸端でお知らせ、メタ・ウィキメディアのページへ案内[4](ウィキペディア井戸端への案内補完)
  • ウィキソース:井戸端でお知らせ、メタ・ウィキメディアのページへ案内[5](ウィキペディア井戸端への案内補完)
  • ウィキデータ:井戸端利用者にウィキメールで呼びかけ
  • ソーシャルネットワークサービス(SNS):Twitter ハッシュタグ、Facebook非公開グループで告知
  • Facebook メッセンジャー:個人的な知人に呼びかけ

回答率

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  • jawp:井戸端7名/NA
  • プロジェクトページ単位でウィキメールで連絡、2/5
  • コモンズ:1/NA
  • ウィキソース:1/NA
  • ウィキデータ:0/1
  • メタ・ウィキメディア:2/NA
  • SNS:0/NA
  • Facebook メッセンジャー:1/12
(凡例:回答件数/依頼件数、NAは不特定多数を示す)
より広い範囲から聞き取る工夫
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呼びかけを行った場所のタイプ・方法

  • jawp:各コメント投稿者の入力をまとめ、確認を依頼。募集期日の告知[6]とコメント内容の確認作業。日本語が非母語の利用者をメタウィキメディアのページへ案内(英文)。ご意見募集の終了と謝意の表明[7]
  • コモンズ:井戸端に非公開の回答受付と募集期日[8]を告知、募集終了後の謝意を表明し次の段階を案内。ウィキメールで利用者に回答を依頼。
  • ウィキソース:井戸端に募集終了の謝意表明と次の段階の案内[9]
  • ウィキデータ:{{Wikimail}}通知
  • メタ・ウィキメディア:募集終了の謝意と次の段階の案内[10]
  • SNS:特になし
  • Facebook メッセンジャー:2度目の呼びかけ、期日付き

コミュニティのフィードバック

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回答の概要 — テーマ順

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  • コミュニティにおけるユニバーサルな行動規範(以下UCoC)の必要性:
jawpコミュニティはすでにある程度は満足できる行動規範のセットを保持しており、UCoCのアイデアは他の言語コミュニティに役立つと考えられる。
  • 普遍性:
適用がユニバーサルなのだから、ルールの数・定義を最小限に抑えるべき。プロジェクトがどれほど多様になったかを考えると、あまり詳しく説明しないのが賢明。そうしないと、ローカルのプロジェクトで地域化するのが難しくなる。
  • 文化的背景:
英語母語の文化圏以外で誤解されるような方針を、UCoCに含めることは避けるべき。あるいは日本文化で特定のルールを設けていないのに、UCoCが採用したルールを日本文化に持ち込むと混乱する。

少数意見 — 関連性があり指摘が少ない

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  • 法務的サポート:
非常に長期間にわたる破壊行為の対応策として、法的措置という選択肢に期待する。日本の司法制度では現状、ウィキメディアの日本語コミュニティは破壊者を相手に損害賠償請求を行う存在として認知されない。もしUCoCの実施により、ウィキメディア財団(以下WMFと表記)が日本語コミュニティまたは管理者を法務でサポートできないか。
  • 元犯罪者の個人情報秘匿:
jawpコミュニティには、国内の特定の最高裁判例に依拠し、元犯罪者の個人情報を秘匿する方針がある。UCoC導入を機にローカルで議論できないか。
  • 著作権違反:
UCoCでは確実に著作権違反に対してルールを作り、他言語版への翻訳を介して著作権違反が波及するのを防いでほしい。過去版から他言語に翻訳された後、日本語版で著作権違反が検出されたら、他言語版に申し送りするべき。
  • 問題-a)だれがフォローアップするのか?
  • 問題-b)翻訳元(ソース言語)で削除された当該箇所の通知を翻訳先のページに送る手順は、技術で支援できないか?
  • ジェンダーの公平性:
UCoCで言及するべき。ただし文化的背景を尊重し、対処する必要がある。たとえば「処女作/処女航海」という表現は多くの文化が取り入れてはいるが、ジェンダー意識の高い利用者から「処女」や「乙女」などの用語に不快感や不適正さが示され、性差別的な観点で使用される傾向の指摘がある。
  • 財団職員や理事の行動規範:
既存の行動のルールに、ウィキメディア財団の職員ならびに理事会を対象にしたものはあるのか。
  • ウィキメディア財団職員ならびに理事が守るべきルール集は財団のページに「Code of conduct policy」[11](English)が掲出され、ボランティア参加者にも参照を呼びかけている(初版2007年[12])。

肯定的なフィードバック

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利用者の行動のルールを整備できないままの言語コミュニティは50%に上ると示され、嫌がらせ行為の管理に苦労しているなら恩恵を受ける可能性はある。案件に対応する戦略は、すべての言語コミュニティで共有できる。

コミュニティが懸念すること

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  • jawpではUCoCが導入され、既存の方針やガイドラインとの不一致を調査したり、「修正」するなどの見直し作業を警戒されている。細目を決めないUCoCにすることが推奨される。
  • 井戸端の参加者はUCoCにあがりそうな項目が、jawpに不足しているとは感じておられない。ローカルのルールがユニバーサルな標準の影響を受ける必要に否定的。

興味深い記事

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記事の削除依頼(AfD)で削除された人物伝から、別の新規ページの準備が始まった事例。投票期間中に立項者の利用者ページにコメントがあり、人物伝は削除されても、削除の討議中に基礎資料の存在が明らかになったため、新規に別項目を準備する旨が述べてある。主題を特定の人物から拡大すると、町の歴史を照らす記事が立項できるという。

ただし、2つの面で不幸な事例であった。立項者はAfDページで質問を重ねたため、目的外の発言と判断された。ところが、その記事が初めての編集活動であり(編集回数50回未満)、コミュニティのルールを習得していないため質問を重ねるが、その点はコミュニティには斟酌(しんしゃく)されても、具体的な指示はリンクのない略語が頻出した(POVなど)。慣習上、略語は便利ではあってもこの事例では立項者を慌てさせ、さらに多くの質問をAfDに書き込み、議論が長引いたとして投票者をイライラさせた。

戦間期の特定の地方都市の隆盛という、新しい記事の立項が待たれる。震災と景気低迷で大きく変貌した地域の、知識と歴史の継承として興味深い。

データ

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聞き取り調査の概要

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オンウィキ オフウィキ 個別
ウィキ空間 回答者 プラットフォーム名 回答者 手段(ウィキメール・電話・

チャット・面談)

回答者:依頼件数
ウィキペディア日本語版

井戸端

7 GLAMエディタソン 0 ウィキメール 3:7
メタの聞き取り調査ページ 2 Twitter ハッシュタグ#jawp:

Retweet 2、Likes 3

NA Facebook メッセンジャー 1:12
2020年 Art+Feminism[13]、2019年 WikiGapプロジェクト 0 Facebook 非公開グループ    NA 利用者がウィキメールを選択 2:NA
小計 9 小計 0 小計 6
合計 15

ウィキペディア日本語コミュニティの概要

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コミュニティの概要

項目 2014年

3月14日

2020年

5月5日

1-1. 記事数(件)※ア 90万 120万4,352
合計(件)※イ 251万0,082 357万0,280
編集回数(回)※ウ 5,203万7,898 7,717万3,770
ファイル数(件)※エ 8万708 8万6,100
深さ ※オ 69 83
1-2. 管理者(人) 53 37 ※カ
活動中の利用者(人)※キ 1万1,393 1万5,024
登録利用者数(人) 81万8,532 162万9,728
※ア:標準名前空間にあるページで内部リンクが1つ以上あってリダイレクトではないページ。
※イ:ノートページ、転送ページなどを含む、ウィキ内のすべてのページ。
※ウ:Wikipediaの開設以降の編集回数の総計
※エ:アップロードされたファイル数
※オ:(編集/記事)×(記事でないもの/記事)×(スタブ率)=(深さ[2]
※カ:インターフェース管理者、ビューロクラット、IPブロック適用除外者、オーバーサイト、巻き戻し者、削除者ほかを除く。(120万項目達成)
※キ:過去30 日間に何らかの操作をした利用者。

終わりに代えて

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プロセスの考察

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ウィキメディア運動の戦略方向性[14]、2030年に向けた戦略の勧告はどの程度、周知されているのか調査の前提として反省点である。他言語版の聞き取りでは国別協会もしくは利用者グループを介して周知と回答の回収がされた点は、日本語話者コミュニティでは手当できなかった[lower-alpha 2]

使用言語と包括性
意見募集を財団各部署から求めても、リンク先の翻訳がされないまま議論への参加を求めている。さらに討論ページに張ってあるリンク先はほぼ英語のみで日本語で読めない。他言語版の聞き取り役とも共通の認識であり、ボランティアによる翻訳を待つのでは、言語間の公平性と同じ語族でも利用者数の少ない言語の包括性(例:インド諸語)に矛盾する。準備期間の短さを解消する、翻訳の手段を考え直すなど、対策は今後に反映を期待する。

コミュニティに学んだこと

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ウィキペディア日本語版(以下jawp)では、15年以上を費やして[16]行動の方針とガイドラインを整備されてきた。ただし、作成過程よりも後にウィキペディアに参加した利用者にとって、かなりの数の「破ってはならないルール(方針)」と「守るべきルール(ガイドライン)」がある状態で、さらに不文律があるとされ、それらすべての順守は支援なしには非常に難しい。

それらを連携して判断する煩雑さ、経験則と事例で適応にブレがある点は、ウィキメディアへの参加時期の新旧を問わず利用者の脱退を招いたり、あるいは新規参入の壁になっている感触はあるものの、数値化が難しく把握できなかった。ウィキメディア全般まで対象を広げるユニバーサル行動規範(以下UCoC)に必要な視点を提供された。

また利用者向けルールの習得は大きな課題である。行動のルールとしてすべて把握することは理想であるものの、編集初学者にその習得を促し、疑問点をじっくり解決するシステムや、初学者に特化した#相談窓口がない点は調査対象の他言語版のいくつかと共通する。

文化の多様性に対して
UCoCがローカルの運用する方針とガイドラインに、影響を与えないかどうか。日本語話者のウィキペディア以外のコミュニティを含め、新興の言語コミュニティが採用する行動のルールに、果たしてjawpのそれらが利になるかどうか意見が分かれる。ごく基本の項目のみUCoCにまとめるなら、汎用性はあるかもしれない。

だれが嫌がらせ行為の被害者か
人権(信教ほか)に関わる特性が利用者の問題行動の根底にある場合の対応。望ましい行動を推奨し、編集を差し戻しても堂々巡りに終わる。UCoCは嫌がらせ行為の被害者に注目するが、被害者として扱いを求める事例は発生しないか。

日本語話者のコミュニティとして、ウィキペディアを含め管理者や有志は管理作業で手一杯である。参加者総数の少ないウィキはさらに、あらためて行動ルールを設定するのは困難なものの、これまでは利用者の総数が相対的に少ないことが幸いし、大きな問題は発生しないまま進んできた。ただし、中立性の問題がコミュニティを悩ませる事例はあり、コミュニティは手をこまねいている。問題行動を重ねる利用者に被害者意識がある場合、信教の自由を含む人権に基づく嫌がらせ事案として、ウィキメディア財団に嘆願される可能性、その論拠にUCoCが当てられはしないかと危惧される。

編集初学者
アカウント登録をすると有志が初学者の利用者トークページにようこそテンプレートを配置、全般的な質問先やルールの概要( 利用案内よくある質問ヘルプ集、コミュニティ・ポータル)を案内する。ただ初学者にとって、このウィキでやってはいけないことを指摘され、その論拠に当たる個別の行動規範[17]と対照して理解するのは難しい[18]

善意の助言と嫌がらせ・いじめ
編集初学者を含む少数派は、善意の助言を受けた場合であってもその根拠となる方針やガイドラン、不文律を理解できず、批難されたと感じることがある。あるいは方針違反を指摘されガイドライン順守を促されても、何をどう質問して良いかわからず、ヘルプページ井戸端に助言を求めるに至らない場合がある。過剰反応により、故意ではないながら3リバートルールを破るに至ることもある。または説明を受けても、十分に理解できないうちに「記事削除候補」の投票が終わり、モヤモヤが残ってしまう[lower-alpha 3]

私見・今後の課題

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以下は聞き取り担当の私見であり、信頼安全部門の見解とは無関係です。

情報伝達

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今回の聞き取り調査で指摘された財団の課題をあげると、情報伝達について日本語コミュニティの例を引くなら「お知らせ」ページに投稿するコメント募集など英語で表記し、それぞれの言語への翻訳は有志(管理者や利用者)に任せている(ウィキペディア日本語版)[lower-alpha 1]。現実の対応は、管理者か有志が英文のそれを翻訳してお知らせページに追記するか(ウィキペディア)、任意の有志がコミュニティに仲介するか(ウィキソースなど)である。

発信の多言語化
財団の部門ごとに見ると更新情報の発信を多言語化しているところもある(News: 2020-16 技術ニュース– Discussion tools 編集機能ニュースなど2、3の例)。ところが、より全体に関わるウィキメディア運動の動きはメタのページで発信しながら多言語対応が遅れているため、日本語話者に限らず、受け手への情報伝達は徹底していない[lower-alpha 1]


編集初学者
新人利用者と編集初学者に焦点を当てると、方針やガイドラインに対する知識のギャップ解消が、ある程度は負の経験の予防効果を発揮すると仮定される。その部分はGrowth部門と信頼安全部門(Trust and Safety)が連携するのかどうか。jawp には、一方では編集に慣れた利用者の特定のニーズに絞り込んだフォーラムの先例「執筆者と翻訳者の広場」が置かれ、他方で1万5千人の活発な編集者に対して管理者権限を持つ人が40人を切る現状があり、初学者ひいては利用者の定着という目標のためにも、戦略勧告の最終稿が待たれる。

資料

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初学者対応など、聞き取り調査の過程で目にした関連情報をいくつかまとめる。嫌がらせやいじめなど負の経験の予防策として運用されるものを含む。

  • 編集スキルと行動規範の習得という初学者のニーズに応じるツールとして、Growth 部門が初心者向けツールを開発中(初心者向け個別ホームページ)。
  • 初学者の相談に乗る自主グループはバシキール語版の例があり「ウィキおばあちゃん」[19]と呼ばれる。
  • 英語版は初学者の質問を専門に受け付けるフォーラム(Teahouse)を設ける[lower-alpha 3]
  • 複数の言語版で指導役の利用者と個別に「養子縁組」(英語)するプログラムが行われ、ドイツ語版がポータルほどの精度で分野別に対応するなど、やはり言語版により現地化して運用[lower-alpha 4]

脚注

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  1. a b c 他の言語版・地域の聞き取り調査でもスペイン語版、インド諸語(マラヤーラム語版タミル語版ほか)、スワヒリ語版など複数のコミュニティに同様の認識がある。あるいはジョージアの場合は、同じ地域内で併用する言語の間に翻訳率の格差があり、広域共通語を標榜するロシア語版が英語版の翻訳に積極的ではないとの指摘がある。
  2. メタ・ウィキメディアの聞き取り調査ページは、ご意見募集期日からの1カ月間に120-141ページビュー[15]であった。
  3. a b ただしウィキデータ「Teahouse」へリンクを張った他言語版24件の実情は、それぞれにページの体裁に工夫を凝らしており、たとえばオリヤー語版ウィキペディアの対照ページは、編集初学者向けに記事執筆に必要な最小限のヘルプページのみ抽出し、動画を添えて一覧性を高めてある[20]。{ {Welcome} }で呼び出す「はじめに」にやや似た要素の配置だが、これは行動の方針ほか整っていない面を補う方策か。その点、フランス語版の当該ページは網羅的で、ショートカットとして新人専用の相談窓口(Aide:Forum des nouveaux およびそのトークページ Wikipédia:Forum des nouveaux/Flow)に加え、2020年5月実装直後の「新人編集者の個別ホームページ」(実証段階・Wikipédia:Journal des nouveaux arrivants)のほか総合的なヘルプページ(Wikipédia:Question)、Wikipédia:FdN、Wikipédia:FDN、Wikipédia:FdNF、Wikipédia:NOUVを列挙する。
  4. 個別指導(メンター)制度は、ウィキデータの分類でウィキペディアの25言語版で採用。中国語版は2018年3月より活動休止中[21]

参照先

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  1. a b c データは「Wikipediaの一覧」による
  2. a b 深さ
  3. ウィキペディア日本語版の[1]でユニバーサルな行動規範についてご意見募集。
  4. コモンズは井戸端でご意見募集を告知、メタ・ウィキメディアのページへ誘導。
  5. ウィキソースは井戸端でご意見募集を告知、メタ・ウィキメディアのページへ誘導。
  6. ウィキペディア日本語版の井戸端で募集期日の告知
  7. ウィキペディア日本語版の井戸端で募集終了と謝意を表明、次の段階をお知らせ
  8. コモンズの井戸端で追加の告知と募集終了の謝意、次の段階の案内を掲示。
  9. ウィキソースの井戸端で募集終了の謝意表明と次の段階の案内を掲出。
  10. メタ・ウィキメディアの聞き取り調査ページに募集終了の謝意と次の段階の案内を掲出。
  11. ウィキメディア財団職員ならびに理事が守るべきルール集は財団のページ foundation.wikimedia.org にあり、「Code of conduct policy(English)という。ボランティア参加者にも参照を呼びかけている。
  12. 財団のページ「Code of conduct policy」初版との差分。初版以降の変更点は、ページ名の大文字遣いを修正、カテゴリとテンプレートを付与した。
  13. 助成事業のため、財団の要請を受け、新型コロナウイルス感染対策で開催を中止。
  14. 運動戦略の方向性は2017年より討議されてきた。
  15. ページビューは2020-04-28 - 2020-05-28の期間、総計144回から担当者の作業回数分およそ20回を引くと[https://pageviews.toolforge.org/?project=meta.wikimedia.org&platform=all-access&agent=user&redirects=0&range=latest-30&pages=Universal_Code_of_Conduct/Discussions/Japanese_community 2020-04-28 - 2020-05-28 · 141のページビュー (5/日)、中央値: 2、一日平均: 5]。データは外部サイト pageviews.toolforge.org による。
  16. ウィキペディア日本語版の方針とガイドライン(初版)は2003年2月2日 06:24 (UTC) 付。
  17. ウィキペディアに行動規範があると述べた箇所は、五本の柱の4番目
  18. ガイドブックはコミュニティ・ポータルで案内されるが、リンク元のヘルプページ91項目が索引形式で階層化されていない。
  19. Wikigrandmothers、意訳して ウィキおばあちゃん(派生形Wikigrandma, Wikinannies)はバシキール語版で活動する自主グループで、年配の女性が知恵袋としてウィキの処世術から揉め事の仲裁に手を貸す。
  20. オリヤー語版のTeahouseに該当するページ]
  21. 導師計劃(2010年12月20日起試行,2011年1月底正式運行,於2018年3月11日確認停止運作)是一個給新手的指導計劃,由不同維基人負責帶領。(Chinese)